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ようこそ、株式会社NPB(日本プロ野球)へ 【第4回 次世代の“野球選手”の登竜門・広告宣伝部:福岡ソフトバンクホークス、広島東洋カープ】

 前回に引き続きドラフト会議を“株式会社NPB(日本プロ野球)という会社の選手配属先を決定する会議”、と置き換えて
「どのチーム(部署)がどういう特色があるのか?」
「その特色を今回のドラフト会議でどう反映してあるのか?」
「その部署(球団)っぽい雰囲気に合致しているのか?」
という独自の切り口で勝手にお送りしているこの企画。

 4回目の今回は、“次世代のプロ野球選手”を続々と有望なクリエイターを排出し続ける若手一番人気の部署である株式会社NPBの広告宣伝部”こと福岡ソフトバンクホークスと広島東洋カープを見ていこう。
※ちなみに今回もこの先の各球団の特徴、役割付けなどは筆者の超主観的な妄想であることも添えさせていただく。

【第1回 球界の人事部:東京ヤクルトスワローズ、埼玉西武ライオンズ】編はこちら
【第2回 球界の人気部署営業本部:読売ジャイアンツ 、阪神タイガース】編はこちら
【第3回 “野球人気再考戦略のマーケティング部”:北海道日本ハムファイターズ、横浜DeNAベイスターズ】編はこちら
【第5回 球界の名脇役“人材育成・R&D研究開発部”:オリックスバファローズ、千葉ロッテマリーンズ】
【第6回 冷静沈着派・自由闊達改革派 “球界の個性的仕事人が集う経営企画室”:中日ドラゴンズ、東北楽天ゴールデンイーグルス】

「すげー!あんな世の中を変えるような仕事、俺もしたい! 」
「やるからには一番厳しいところで勝負したい!」
みなさんもいつかのタイミングにおいてこのような希望をいただいて社会に飛び出した経験がある方もいるだろう・・・会社組織において、自社の魅力の本質的な部分を考え、そして実際に世の中の人にその魅力を伝え、大きなムーブメントを生み出していく。この大きなムーブメントを生み出し、今や12球団でも屈指の強豪球団になったのが【福岡ソフトバンクホークスと広島東洋カープ】なのだ。

まずは、今やパ・リーグ雄(ゆう)となった福岡ソフトバンクホークスから紐解いてみよう。

その前に皆さん、知っているだろうか?
この“ソフトバンクホークス”はかつて“ダイエーホークス”という名前だったことを。そして、今の先進的なイケてるユニフォームなりとは違って、鷹の顔をそのままにあしらった衝撃的なヘルメット(通称:ガッチャマンヘルメット)を被っていたことを。そしてマニアックな人はたまらない白球の記憶、マイク・ラガ(1991〜92に在籍)がしょっちゅうこのヘルメットを叩きつけて、壊し続けていたことを。
お世辞にもこの時期のホークスにあえて「入りたい!」という選手は失礼ながらあまりいなかったようにも感じる。が、それが今や、プロ野球を目指すアマチュア選手の“行きたい球団”のうちの一つとして堂々と宣言するまでの存在となり、それだけ自分の腕を試せる環境がそこにはある。

今年のドラフト会議においても、また“優秀な新人の配属”が目白押しだ。
一巡目では、小園(広島が交渉権獲得)、辰巳(楽天が交渉権獲得)と連続で外したものの、今年の目玉に数えられた注目の投手・東洋大学の甲斐野央の指名に成功。甲斐野からすれば、球界随一の人気“部署”で勝負できる環境はまさに腕が鳴るというところだろう。球界の最前線で一流の“クリエイター達”としのぎを削ることでソフトバンクはまた新たな才能を生み落とすのか。乞うご期待である。

この甲斐野が“将来有望クリエイター”的な立ち位置ならば、二巡目の杉山一樹(三菱重工広島)、四巡目・板東湧梧(JR東日本)、七巡目・奥村政稔(三菱日立パワーシステムズ)あたりは、やるからにはトップクリエイターたちの中に勇猛果敢に別会社から“転職”してきたクリエイターか。戦力の厚いソフトバンクにおいては、彼らは1年目から結果を求められる。ただ、結果を出せば一躍球界のスター軍団の仲間入りもグッと近づく夢のある世界。
三巡目には王会長の秘蔵っ子こと早稲田実業の後輩・野村大樹(早稲田実業)と
五巡目水谷舜(石見智翠館)の高校生コンビ。六巡目には、金沢星稜大学から初のプロ野球選手誕生の泉圭輔(金沢星陵大)。
この辺りのソフトバンクの2番手、3番手の次世代のプロ野球界のスターをクリエイトしておこうとする姿勢は、まさにプロ野球の長きに渡る人気維持のための布石とも言える“広告PR戦略”か。今年の日本シリーズで元3軍戦士だった“甲斐キャノン“こと甲斐拓也も地道な鍛錬を積んで1軍で開花。さすが能ある鷹は2軍にも3軍にも爪を隠しまくっている。


【写真提供=共同通信社】


そんな分かり易く華やかになったソフトバンクホークスと違った趣で“大きなムーブメントを巻き起こしているセ・リーグの“広告宣伝部”こと広島東洋カープの配属はどうだろう。
歴史を紐解くと、古くは広島市民球場時代にとある助っ人外国人が施設の古さに驚きそのまま退団するなど、球界の本当にあった怖い話的な逸話も多い球団だったのも今は昔の話。
最近では、“カープ女子”なるムーブメントも手伝い、赤いユニフォームが可愛い!という理由も含めて、新たな“野球人気クリエイティブ集団”をしてここ数年の勢いは、眼を見張るものがある。

 さて、そのセ・リーグ随一の“若手クリエイター集団”にチャレンジすることになった一番手は、こちらも若手世代ナンバーワン遊撃手の呼び声も高かった小園海斗(報徳学園)だ。


【写真提供=共同通信社】


元女子サッカー選手の母親の遺伝かどうかはさておき、細かいステップの玄人好みの“遊撃手らしい遊撃手”っぷりは、まさに広島カープ好みのプレイヤー。
筆者の中での、“広島カープ顔”の基準は、正田耕三でありマッチング率97.8%くらいの合致度。まさにカープらしい顔がカープに入るべく導かれたという運命すら感じる。正田耕三が娘を溺愛し、おもちゃを買いすぎるあまり奥さんに怒られていた、という位しか話題がなかったのも今はもう昔の話。しっかりとプレーヤーとしても“広島の顔”になれる逸材。

また、“広島らしさ”で言えば、ぶっとい眉毛の五巡目の田中法彦(菰野)、ずんぐりむっくりしてる“リトル松山竜平”こと三巡目の林晃汰(智弁和歌山)。このあたりは“広島伝統の叩き上げ系クリエイター”になれる素質は十分。そして、この育成するというノウハウにおいては球界随一の広島カープならばその成長曲線を辿るのも決して夢ではないはず。
そして二巡目の島内颯太郎(九州共立大)も昨今の“広島カープ大卒投手出世街道”に乗れる雰囲気を感じる。神宮大会では伊藤 裕季也(立正大→2018横浜DeNA2位指名)にホームランを浴びるなど苦渋を舐めたものの、これを糧にプロの世界では大いに逆襲をして欲しい。大学の先輩で今年最多勝に輝いた大瀬良大地のように2、3年後にはバリバリの“エースクリエイター”として君臨していて欲しいものだ。

また、個人的に“ダークホース的”に成長しそうなのが六巡目の正隨優弥(亜細亜大)。日本ハムの中田翔と同じ広島鯉城シニア出身でそのまま憧れの先輩を追いかけ大阪桐蔭では4番に座り、香月(現千葉ロッテ)らとともに全国制覇を達成。
昨今の広島も今風のシュッとした2000年代っぽい選手が多い中で、ガッチリした体躯を持った、1980年代風の広島っぽい“野武士系クリエイター”としてスタメンに居座るようになればまた違う角度でひと盛り上がりするきっかけになり得るのかもしれない。

 日本プロ野球界の“今”を引っ張る2球団。ちょっと前には、“広島が好き!”や”ホークスファンです!“という声を聞くのは珍しかったが、今やむしろトレンドを最先端をいく人気球団に。それぞれチームももちろんだが球場もファンのためにひと工夫されており、来シーズンからプロ野球でも見てみようかな?とか思っているエントリーファンにはオススメかもしれない。特に女性には、ユニフォームの可愛さなどもバリエーションがあり、色味的にも人気が高い。
巷では賛否両論あれど、可愛いきっかけであっても同じ野球好きの同志が増えていくのは筆者としては大歓迎なのだ。

 次回は、株式会社NPB(日本プロ野球)でも毎年多くの選手の採用・選手開発や打順組み合わせなどを研究開発し続けるちょっとマニアックなR&D部署【オリックスバファローズと千葉ロッテマリーンズ】を紹介します。

文・キヅカキラ氏(@KZSK)

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