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高校野球

元プロを父にもつ高校通算68本塁打のスラッガー。今井 順之助(中京高)

「時は来た!ドラフト指名を待つ男たち」

今井 順之助 いまい・じゅんのすけ
中京高(岐阜)
一塁手・右投左打・177センチ88キロ・1998年5月25日生(18歳)
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ゆったりした構えからのフルスイングを貫き、高校通算68本塁打を記録した左のスラッガー。多治見工(岐阜)からドラフト外で入団。阪急ブレーブスで1977年から1979年まで内野手としてプレーした父・今井茂氏から学んだ常に全力疾走を怠らない姿勢も好感が持てる。88キロの巨漢であるが、足も平均点以上。一塁までの駆け抜けタイムは4秒3。ストライドの伸び打撃同様の迫力がある。

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 多治見市立精華小学2年時に13クラブ(軟式)に入部したのが野球を始めたきっかけ。ここで早くも長打力の才能を発揮。本塁打を打った時の撮影映像を確認し、そのイメージを持ったままスイングを重ねるなど、当時から探究心も高かった。小学校6年ではNPB12球団ジュニアトーナメントにおいて「中日ドラゴンズジュニア」の一員として活躍している。
 中学時代は東濃リトルシニアに所属。ここではNPB通算2,119安打を記録した左の巧打者・前田智徳氏(元:広島)の打撃フォームを参考に打撃を磨き、スラッガーとして名をはせた。
 岐阜の名門・中京高に進むと入学直後の練習試合で本塁打を記録。すぐにレギュラーの座を獲得すると、夏の岐阜大会で4番。1年秋には県立岐阜商の高橋純平(現・福岡ソフトバンク)から本塁打を打つなど存在感を見せる。
 さらに長距離砲の道を歩むべく、1年冬にはウエイトトレーニングを徹底的にやり込んだ今井。結果、2年春には13打数10安打2本塁打で岐阜県大会優勝。さらにNTT西日本で監督も務めた橋本哲也監督の下でスイング力を磨き、2年夏の岐阜大会では3本塁打、2年秋の県大会では4試合連続本塁打。この中には左投手に対し長良川球場の右翼場外に打ち込んだ推定飛距離130メートル以上の一発も含まれている。
 最後の夏・岐阜大会は四球止む無しを前提に厳しいコースをついた他校のマークに苦しみながら自身初の甲子園出場を達成。甲子園では本塁打こそなかったものの2試合で8打数3安打。そのうち2安打が二塁打と強打者に求められる「耐えて一振りで仕留める」スタイルも身に付けた今井。まずは父が果たせなかった一軍出場、その先にある左スラッガーの座を目指して努力の日々は続く。

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