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プロ野球

独立リーグ日本一に輝いた左腕セットアッパー。山崎 悠生(群馬ダイヤモンドペガサス)

「時は来た!ドラフト指名を待つ男たち」

山崎 悠生 やまさき・ゆうせい
ルートインBCリーグ・群馬ダイヤモンドペガサス所属
投手・左投左打・173センチ78キロ・1993年6月12日生(23歳)
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今年、初の独立リーグ日本一に輝いたルートインBCリーグ所属・群馬ダイヤモンドペガサスの左腕セットアッパー。173センチをカバーする長い腕を利用し、両肩を上げ気味にしてリリースポイントを隠してから、真上から投げ下ろす独特の軌道が持ち味。
 今年は最速146キロに伸ばしたストレートに、ストレートと途中まで同角度を描く縦スライダー。横スライダーとスローカーブも交えた投球内容が安定。42試合を投げ46回で62奪三振・四死球20で防御率0.98とキャリアハイの実績を残した。
 ただ、ここまでの道のりは波瀾万丈だったといっても過言ではない。監督だった父・正宏氏との親子鷹で鍛えた中学硬式野球チーム南国マリナーズ(高知・ヤングリーグ)時代を経て入学した崇徳高(広島)では1年春の中国大会で早くも登板。しかし、その後は2度の転校を繰り返すことに。2011年・17歳で当初は練習生とて入団した四国アイランドリーグplus・高知ファイティングドッグスでもサイドハンドなど試行錯誤の末に3年余りで自由契約となり、群馬ダイヤモンドペガサスで練習生から選手契約を勝ち取っている。

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 群馬ダイヤモンドペガサスでも当初は左のワンポイントが主たる職場であったが、2年間をかけての体重増加と、腕をフルに使ったオーバースローへの原点回帰。そして高知ファイティングドッグス時代と比べ30センチ以上前に出ているリリースポイントの改善が、今期の飛躍へつながったと言えるだろう。
 相手打者にとっては本格派の腕振りにもかかわらず変則派のタイミングが求められる厄介極まりない部分をスカウト陣にも評価された中で迎える10月20日。長い道のりを経てはじめて「指名候補生」に上り詰めたサウスポーは、高知・広島・群馬でお世話になった人たちに報いる結果を待ち望む。

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