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社会人野球

3足分のインステップを修正して悲願のプロへ 床田 寛樹(中部学院大)

「時は来た!ドラフト指名を待つ男たち」

床田 寛樹 とこだ・ひろき
箕面学園高→中部学院大
投手・左投左打・182センチ74キロ・1995年3月1日生(21歳)

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 激戦区・大阪をともに戦っていた大阪桐蔭の藤浪晋太郎(阪神)は同学年にあたるが「意識すらしたことなかったです」と笑う。甲子園春夏連覇を達成した藤浪とは対称的に、箕面学園高の床田は大阪大会3回戦で姿を消した。
 だが、そこから4年の歳月が流れ、再び同じ舞台に立とうとしている。

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 4年間、床田を育ててきた中部学院大の原克隆監督は「めちゃくちゃ細くて、すごくインステップな投手」と第一印象を苦笑いで振り返る。身長は180cmを超えながらも体重は60kg台前半で球速も130km/hに届くかどうかのレベルだった。
 大学に入学して以降は、インステップを修正してはフォームを崩し、元のフォームに戻しての繰り返しだったが、3年の冬にプロ入りを目指すために、3足ほどもあったインステップをほぼ正面に踏み出すように徹底。
「物事は対角に見ろ」という師の言葉を大切にしている原監督は、「軸足が折れるからインステップする」と、踏み出す足とは反対側の足を原因として着目し、地道な修正作業を施した。

 2年秋に出場した明治神宮大会で全国的強豪の九州産業大や駒澤大と対戦し、
「こういう選手たちに勝つことができれば、プロに行けるんだなと感じました」とプロを意識するようになっていた床田は、それまで以上の本気で改善を目指した。
 また、「3袋くらい食べられてしまう」と話すほど大好物のポテトチップスを控えて、食事を1日5回に増やして74kgにまで増量した。
 すると、球にも力が伝わるようになり、今秋には自己ベストを更新する148km/hのストレートを計測するまでとなった。
 そのストレートに加え、原監督が「将来的には今中慎二のようになって欲しい」と話す縦のカーブ、スライダー、フォークなど変化球も多彩だ。
 今後の目標を「誰からも信頼される投手になりたい」と話す床田。大学4年間の急成長を今後も続け、さらなる高みを目指す。
 
文・写真:高木遊

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