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加藤雅樹が先制打など2打点の活躍で首位打者争いトップに立ち早慶戦へ【5/20 春季東京六大学野球 3回戦 早稲田大学 vs 法政大学】

東京六大学野球春季リーグの第6週3日目が行われ、早大が7対4で法大を下し3点目の勝ち点を獲得。6月1日から始まる早慶戦に向けて弾みをつけた。

 充実の表情が好調ぶりを物語る。早大の主将であり4番を打つ加藤雅樹(4年・早稲田実)はこの日もライトオーバーのタイムリー三塁打で先制打を初回に放つと、5回にもセンター前へタイムリーを放ち、この日2安打2打点。打率も.432とし首位打者争いトップに躍り出た。
 初回の打席では「狙っていた球なので少し打ち損じました」と、フェンスを越えなかったことを悔しがったが「(ともに)チャンスで仕事ができて良かったです」と笑顔を見せた。
 今年の好調の要因には何度か「穏やか」という言葉を使った。これまでは調子の良し悪しで気持ちも上下してしまっていたことがあったというが、「1打席、1打席、ベストを尽くせばいい」という思いで一喜一憂せず打席に入っているという。このカードの初戦で無安打に終わり優勝が大きく遠のくことになったが(翌日に可能性が消滅)、「技術の修正をしました」と冷静に対処をして2回戦・3回戦の活躍に繋げた。
 優勝の可能性は無くなっても「1試合ごとにベストを尽くすということに変わりはありません」とし、早慶戦に向けては「100年以上続く対抗戦で、慶應に負けないという早稲田の意地を見せたいです」と引き締まった表情で語った。
 頼もしい大黒柱の存在とともに良い状態で、早大が昨秋に続く「勝ち点4」とを目指して、伝統の一戦に臨むことができそうだ。

精神面の充実が好成績に繋がっている加藤

■早稲田大vs法政大3回戦
早大 110040001=7
法大 110002000=4
【早】○早川、田中星、今西、柴田、徳山-小藤
【法】●三浦、内沢、新井、柏野、鈴木-渡邉
本塁打:早大・鈴木萌(2回ソロ)吉澤(9回ソロ)、法大・宇草(1回・ソロ)

◎早大・小宮山悟監督
「良い形で得点を奪えるようになり、チーム力は確実に上がっていると判断していいでしょう。(9回の吉澤の代打本塁打は)苦しんでいるのを見ていました。腐らずよく我慢してくれました。(高校の後輩である中川卓也の起用により)打席が来ない中でよく努力していましたので良かったです」

吉澤一翔(3年・大阪桐蔭)の代打本塁打に小宮山監督は思わず手を叩き、珍しくグータッチで迎えていた


文・写真=高木遊