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デビュー戦で本塁打の前田健太、「2016年最高の打撃を見せた投手」の一人に


ドジャースの前田健太投手はメジャー1年目の今季、32試合登板で16勝11敗、防御率3.48という好成績を残した。怪我人続出のチームでただ1人、先発ローテーションを守り、地区優勝に大きく貢献。圧巻の活躍を見せた同僚のシーガーが新人王に輝いたものの、日本人右腕も最終候補3人に名を連ねた。

■MLB公式サイトが特集、前田のデビュー弾が真っ先に登場

 ドジャースの前田健太投手はメジャー1年目の今季、32試合登板で16勝11敗、防御率3.48という好成績を残した。怪我人続出のチームでただ1人、先発ローテーションを守り、地区優勝に大きく貢献。圧巻の活躍を見せた同僚のシーガーが新人王に輝いたものの、日本人右腕も最終候補3人に名を連ねた。

 また、投球同様に鮮烈な印象を残したのが、日本時代から定評のあった打撃だ。メジャーデビューを飾った4月6日のパドレス戦、前田は4点リードの4回1死走者なしで打席に立ち、右腕キャッシュナーのスライダーをレフトスタンドに運んだ。この一発が、MLB公式の動画サイト「Cut4」の「2016年最高の打撃を見せた投手」と題した特集で、真っ先に紹介されている。

 記事では導入部分で「今シーズン、投手たちはダイヤモンド・バックスのスラッガーである、ポール・ゴールドシュミットと並ぶ、計24本の本塁打を放った。打席数はゴールドシュミットの7.5倍以上だが…24本塁打は24本塁打だ!」と指摘。「投手が打席で輝くことは滅多にない。しかし、2016年の素晴らしい打撃をしばし、振り返ってみよう」と特集をスタートさせている。

 その筆頭で挙げられているのが、前田の“メジャー1号”。動画とともに、以下のように振り返っている。

「今シーズン、8人の新人MLB選手が本塁打を放った。最も驚くべきことは、ドジャースのケンタ・マエダがその中に含まれていることだ。4月6日、マエダはデビューを果たした。そして4回の表、彼はパドレスのアンドリュー・キャッシュナー投手から初本塁打を放った。マエダはこの試合で6回完封、MLB初勝利を手にした」

■コロンのキャリア初四球&初本塁打も…

 まさに鮮烈な一発となり、エース左腕のクレイトン・カーショー投手がダグアウトで両手を突き上げて、ホームランを喜ぶ姿も大きな話題となった。この衝撃的なデビューから、前田は順調に勝ち星を積み重ねていった。ちなみ、メジャー1年目の前田の打撃成績は、打率.123、4打点でホームランはこの1本のみだった。

 この特集で前田はもう1度登場する。ただ、それは、ピッチャーに本塁打を浴びた投手としてだ。2番目に取り上げられているが、ノア・シンダーガード投手の1試合2本塁打。5月11日のドジャース戦で2ホーマーを許したのが、前田だった。

 これについては、記事では「マエダと言えば、彼は5月11日にドジャース・スタジアムでノア・シンダガードと対決した。結果は、彼自身のデビュー戦とはいくらか違うものとなった」と言及している。

 その他には、アダム・ウェインライト(カージナルス)の満塁走者一掃の三塁打、9月に急逝したホセ・フェルナンデス(マーリンズ)の代打決勝二塁打、マディソン・バムガーナー(ジャイアンツ)の交流戦でのDH解除、ジョン・レスター(カブス)のサヨナラスクイズ、同じくカブスのトラビス・ウッドがナ・リーグ地区シリーズでマークしたリリーフ投手による本塁打、そしてメジャー最年長選手のバートロ・コロン(メッツ)によるキャリア初四球と初本塁打の2つが選出されている。

 今季は投手の好打撃が目立つシーズンとなったが、前田のデビュー戦本塁打は、その中でも印象的な場面として、ファンの記録に刻まれているようだ。

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