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退任を表明した高橋昭雄監督に、選手たちが届けた春秋連覇!【東都大学野球 秋季リーグ戦 東洋大vs亜細亜大3回戦】

追いすがる亜細亜大から東洋大が逃げ切って勝利し、春秋連覇達成。

春秋連覇を決めてマウンドに集まる東洋大の選手たち


2回、無死二塁から西川元気捕手(4年・浦和学院)がタイムリーを放って先制。4回には3四死球で2死満塁とチャンスを作ると、宝楽健吾外野手(4年・PL学園)がレフトへ2点タイムリー二塁打を放ち3点をリードする。1点差で迎えた7回には再び西川がタイムリー内野安打で1点をもぎ取りダメを押した。
先発した飯田晴海投手(4年・常総学院)は4回まで粘り強い投球を見せていたが、1死二、三塁から2点タイムリーを浴びて交代。2番手の甲斐野央投手(3年・東洋大姫路)がこのピンチも凌ぎ、追加点にも助けられてリードを守り切って優勝を決めた。
東洋大は春に続き18度目のリーグ優勝。試合後には東洋大を率いて46年の高橋昭雄監督が今季限りでの退任を発表した。
亜細亜大は2-4の7回、ホームスチールで1点差に迫るなど足を絡めた攻撃で東洋大を攻め立てるが、9回は三盗失敗で同点のランナーがアウトになり、最後も盗塁失敗で幕を閉じた。

試合後は控えの4年生も混じり記念撮影


◎東洋大・高橋昭雄監督
「よく頑張りました。お互いにミスがあった試合で、僕も最後だけどこんな試合があるんだね。甲斐野がよく頑張ったし飯田が本当によくやってくれた。練習から先頭を切ってやる子だから。飯田を中心に4年生がまとまったおかげの優勝だと思う。選手に感謝です。
神宮大会まであと6日。学生は僕の厳しい指導にもう少し付き合って、野球の厳しさや人生の厳しさ、将来を希望に燃える人生を送れるような指導をしていきたい。その結果が神宮大会でも勝てれば。選手たちも春の選手権を経験したので、今度の神宮大会は東都の代表として頑張ってくれるかなと監督として期待しています」

東洋大・高橋昭雄監督は明治神宮大会が最後の指揮となる


◎東洋大・飯田晴海
「自分が最後を締めくくりたいと思ったのですが、このチームなら勝てると自信があったのでチーム全員で勝ててよかったです。誰かのミスをカバーするという事が、春から秋にかけてものすごく変わったなと思います。一人一人の責任が強くなってきたように見えます。自分から声掛けもしますが、まずは姿勢で見せないといけないと思うので、自分が先頭に立ってやっていこうと思っていたのでそれがチームとしていい方向に行けたのは+な材料だったと思います。
今年の年始にミーティングで、監督が今年最後だと伝えられました。監督に厳しく指導して頂いていますが、言われている内が華なので感謝しなくてはいけないと思います。日本一にはまだなれていないので、1日1日を大切にして監督のためにも優勝したいです。」

◎東洋大・西川元気
「高橋監督が最後と言うのはシーズン前から聞いていました。OBの方から『監督を最後に日本一にしてほしい』と話をされましたし、感謝の思いも込めて日本一にしたいをいうのは選手たちも思っています。選手だけでなくOBの方々の思いも背負って必ず日本一になって終わりたいと思います」

◎東洋大・宝楽健吾
「春の悔しさを晴らすチャンスができたので、最高の形で監督さんの最後を締めくくれるように全員でまとまっていきたいです」

◎東洋大・甲斐野央
「今まで登板機会がなく、悔しさと情けなさがありました。自分の力だけでなく野手の方にも助けてもらいましたが、今回は優勝に貢献できたのかなと思います」

東洋大  010200100=4
亜細亜大 000020100=3
【東】飯田、○甲斐野―西川
【亜】●中村(稔)、山城、髙橋(遥)、嘉陽、平内―頓宮

文・写真:山田沙希子