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高校野球

監督が「大物になる」と期待を寄せる大型左腕。高橋 昂也(花咲徳栄高)

「時は来た!ドラフト指名を待つ男たち」

高橋 昂也 たかはし・こうや
花咲徳栄高
投手・左投左打・181センチ83キロ・1998年9月27日生(18歳)

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 コンパクトなテイクバックから重量感ある145キロ前後のストレート。大きく曲がるスライダー、縦に鋭く落ちるフォークのコンビネーションで奪三振を量産する大型左腕。高低・両サイドへの正確なコントロール力もあり、スケール感と実戦力を兼ね備えている。
 久喜リトルシニア時代は全国的には無名の存在だったが、花咲徳栄高で岩井隆監督と出会ったことが開花の種を植え付けられるきっかけとなる。「大物になる投手です。小さくまとまらず多少荒削りでもいいので、スケールが大きい投球を見せてほしい」と大いなる期待をかけた指揮官の下で、1年秋からエース格に。特に2年春から夏にかけてはリリーフとして集中力と対応力を磨き、夏の甲子園ではベスト8まで駆け上がる。
 新チームでもその勢いは留まることを知らず、2年秋は公式戦7試合に登板し48イニングで55奪三振、防御率1.50の快投。その精度は「ストレート・変化球のキレは高校生の範疇を超えていて、まるで大学生左腕が投げているようなボールでした」と登板試合の主審が感嘆するほどであった。

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 3年春のセンバツ、秀岳館(熊本)戦では先発6回で被安打10・自責点6と不甲斐ない内容で初戦敗退に終わった高橋。ただ、そこで出たスタミナ、球速の課題を最後の夏、ジャンプアップにつなげたのは流石といえるだろう。
 埼玉大会では37イニングで52奪三振・防御率0.00。かつ最速152キロと驚異的な成績を残し、3季連続の甲子園出場。甲子園では大曲工戦、樟南戦ではいずれも二ケタ安打を打たれながらも完投勝利する粘りを見せ、敗れた3回戦の作新学院戦ではリリーフで5回無失点。侍ジャパンU-18代表でも第11回BFA U-18アジア選手権アジア選手権・スーパーラウンドの韓国戦で先発登板8回二死まで1失点、9奪三振。ここでは密かに温めていたフォークを解禁し、改めて幅の広さをアピールした高橋。プロの舞台でも不断の努力で、球界を代表する左腕への階段を上る。

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