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侍ジャパン

U23代表 ピックアッププレーヤー・安樂智大(東北楽天)
チームの命運握るU23代表のエース

写真提供=共同通信社
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安樂 智大 あんらく・ともひろ
東北楽天ゴールデンイーグルス
済美高(愛媛)
投手・右投左打・186センチ87キロ・1996年11月4日生

150キロ前後のストレートに、済美高(愛媛)時代から絶対的武器としていたスライダー。プロ入り後に本格的に覚えたフォーク・スローカーブが武器の本格派右腕・安樂智大(東北楽天ゴールデンイーグルス)。今回、日本代表選出は、済美高2年時の2013年「第26回IBAF 18Uワールドカップ」以来となる。同大会では、計3試合登板・18回を投げて28奪三振・無四球・無失点で2勝0敗。最高勝率・最優秀防御率・大会ベストナイン先発投手部門の3冠となり準優勝に大きく貢献。
当時の安樂といえば、センバツ準優勝と春夏連続甲子園出場。さらに、夏の愛媛大会準決勝で最速157キロを出し、大きな注目を集めた。

その後、2014年に東北楽天からドラフト1巡目指名を受けると、1年目からキャンプ一軍スタートなど大きな期待を受けた安樂は、2軍戦にも開幕早々から登板。6月29日、神宮球場で開催された侍ジャパン大学代表のユニバーシアード壮行試合でNPB選抜として先発し、1回無失点と大舞台でのアピールに成功すると、その後は2軍で先発ローテーション入り。そして10月5日の福岡ソフトバンク戦では一軍初登板で先発。6回・被安打2・無失点で球団初となる高卒新人初登板初勝利で2015年を終えた。

 今季は久米島キャンプからフォーム改造などで全てを一軍仕様に上げる進化に着手。交流戦期間中には中継ぎ登板も経験し、一軍で勝てる投手への必要条件を体感した結果、中盤戦以降は球速も高校時代の150キロ台に戻った中で球質の向上に成功。夏場からは完全にローテーションの一員として定着し、15試合・84回3分の1を投げて3勝5敗・防御率3.42。四死球26で64奪三振と制球力にも著しい成長を見せ、第1回 WBSC U-23ワールドカップメンバーに選出された。

 侍ジャパンU-23代表に参加するプロ7投手のうち一軍の登板実績はNo.1。今大会は安樂にとって投手陣の柱を担い、かつ高校時代から目標としていた「日本を代表する投手」への階段を上る大事な機会となるだろう。済美高1年夏の背番号「18」を再び背負い、大会中に迎える20歳の誕生日。その最初に狙う栄光は「U―23世界一の投手」のみである。