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プロ野球

SMBC日本シリーズ第6戦 注目の先発投手

広島

 連勝スタートから、敵地3連敗で後がなくなった広島。地元で巻き返しを図る第6戦は、野村祐輔が先発する。
 第2戦で先発した野村は、6回まで北海道日本ハム打線をわずか2安打に封じ、1失点で勝ち投手となっている。投球数は105球と、7回以降も続投は可能な球数だったが、シーズン中と同様の継投で、チームの勝利を引き寄せた。ただ、今回は今村、ジャクソンが第5戦までに5連投しているだけに、これまでのように余力を残しての交代というわけにはいかないだろう。
 第2戦で安打を打たれたのは中島と中田のみだが、劇的サヨナラ弾で復調が見込まれる西川やシリーズで2本塁打を放っているレアードにも警戒が必要だ。この試合で広島が勝てば、第7戦の先発が濃厚な大谷は、DH制がないセの本拠地での試合では、スタメンの可能性が低そうだが、時にはあっと驚くサプライズを仕掛ける栗山監督が仕掛けてくれば、代打のみだった前回同様とはいかなくなる。
 逆王手で「内弁慶シリーズ」に持ち込めるかどうかは、セ最多勝右腕にかかっている。

日本ハム

 地元3連勝をこれ以上ない最高の形で締めくくり、2006年以来となる日本一に王手をかけた北海道日本ハムの第6戦の先発は増井浩俊。大谷の起用で一気に勝負をかけると思われたが、このいわば「温存」という形が、どのような結果をもたらすか。
 第2戦で、今回も対戦する野村と投げ合った増井だが、この試合では6回に集中打を浴び、4失点でマウンドを降りている。中5日での先発はレギュラーシーズンを含めて初となるが、もともとリリーフでフル回転していた投手だけに、影響は少なそうだ。
 第2戦では、菊池に2安打を打たれており、田中と小窪には長打を打たれている。マツダスタジアムのマウンドを経験したのは好材料と言えそうだが、スタンドが真っ赤に染まる独特の雰囲気の中、今度こそ自分のピッチングができるか。
 大谷のスタメン起用がなければ、打線がやや迫力不足となるのは第1、2戦を見ると明らかで、それだけに相手に先取点を許さない投球が増井には求められる。先に王手をかけた心理的な有利さをマウンドで活かしたい。