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中田翔が見せた男気 後輩のミス取り返す一発&1勝に「近藤も救われたはず」


日本ハムの中田翔内野手が26日の広島との日本シリーズ第4戦(札幌ドーム)後に男気たっぷりのコメントを残した。

■値千金同点弾の日ハム中田、ミス犯した後輩を気遣う言葉

 日本ハムの中田翔内野手が26日の広島との日本シリーズ第4戦(札幌ドーム)後に男気たっぷりのコメントを残した。

 中田は1点差の6回先頭、岡田のスライダーを狙ってフルスイング。左翼席中段へ消える日本シリーズ1号ソロとして同点に追いついた。同点の8回1死では四球を選んで2死一塁からのレアードの決勝2号2ランを演出。日本シリーズ自身通算2本目は価値ある一発となったが、その脳裏には後輩のミスを自身のバットで取り返したい思いがあった。

 両軍無得点の4回2死一塁、エルドレッドの打球は二塁後方を高々と打ち上がった。二塁・田中賢、中堅・岡が落下点へ急ぐ中、右翼・近藤が前進して捕球をアピール。しかし、落下点を通り越して、最後はバンザイするように落球した。この間に一塁走者・新井が先制のホームを踏んだ。中田は直接的には関係してないとはいえ、後輩を思う気持ちが先行したようだ。

「ミスは誰でもするから。正直、あれは野手全員のミス。打線のみんなでカバーできたのが良かった。最後に勝てたのは、近藤も救われたと思っているはず。近藤も『やってやるぞ』という気持ちが出ていた。それでいいと思う。やってしまったら、やり返す。何よりチームが勝てたのが良かった」

■「本塁打は狙って打てるものではない」

 今年4月で27歳となった。球界では若手から中堅にさしかかる世代だが、この日のスタメンで年上は田中賢介、レアード、大野奨太の3選手だけ。チームを背負う思いを感じさせるコメントだった。

 チームは3-1で逃げ切り勝ちし、2勝2敗のタイに戻した。今後へ向けても大きな一発となったが、中田はきっぱり首を横に振る。

「本塁打は気にしてないです。自分の間合いで自分のスイングが出来れば、自然と本塁打になる。本塁打は狙って打てるものではない。そこは1日でリセットして、また試合に入りたいです」

 一発長打だけではない。不動の4番にはチームリーダーとしての自覚も十分のようだ。

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