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プロ野球

SMBC日本シリーズ第5戦 注目の先発投手

広島

 舞台が札幌に変わり、まさかの連敗で2勝2敗のタイとされた広島は、第5戦に中4日でジョンソンを先発で起用し、北海道日本ハムに傾いた流れをストップさせる。日本シリーズ開始前に、先発候補だったヘーゲンズがリリーフとしての調整をしていたため、予定通りの登板と言えそうだが、連敗の後の敵地登板ということで、よりプレッシャーのかかるマウンドになる。
 今季のレギュラーシーズンでは中4日登板はなかったが、米国での経験からこの登板間隔は苦にしないタイプで、本人にとっては、むしろ好都合かもしれない。現に昨季は、シーズン終盤には中5日登板が増え、中4日での登板となった9月の巨人戦では8回無失点の好投を演じている。
 札幌ドームでは、今季の交流戦で先発して負け投手になっているが、6回3失点と内容は悪くなかった。14日には、外国人としては52年ぶりとなる沢村賞の受賞が決まり、「日本で一番名誉ある賞を受賞できて、感激している」と気を良くしており、32年ぶりの日本一へ王手をかけて、広島に戻る腹づもりだ。

日本ハム

 地元に戻り、2連勝で対戦成績を2勝2敗のタイに持ち込んだ北海道日本ハム。3連勝で逆王手を狙う第5戦は、ルーキー左腕の加藤貴之が先発する。中4日でこのシリーズ2試合目となるジョンソンを先発させる広島に対して、連勝で形勢を立て直した日本ハムは、5人目の先発を起用する正攻法で、地元3連勝を目指す。
 社会人の新日鉄住金かずさマジックから、即戦力と期待されてドラフト2位で入団した加藤は、開幕一軍入りを果たし、オールスターまでは先発、リリーフでフル回転の活躍を見せた。後半戦からは先発一本となり、8月には3連勝するなど、奇跡の逆転劇の一翼を担った。
 交流戦では、先発とリリーフで1試合ずつに登板しているが、先発した東京ヤクルト戦では2回2失点で降板している。クライマックスシリーズでは、ファイナルの第5戦に先発したが、初回に4失点して1イニングで交代した。
 連敗スタートの後の連勝で、逆王手のかかった試合となるが、スリークォーター気味のフォームから多彩な変化球を投げ分けるスタイルで、広島打線を翻弄できるか。