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プロ野球

SMBC日本シリーズ第4戦 注目の先発投手

広島
3連勝で一気に王手はならなかった広島の第4戦先発は岡田明丈。今季はレギュラーシーズンで18試合に登板して4勝3敗、防御率3.02の成績を残しているドラフト1位ルーキーだ。
 大学出の即戦力として期待された岡田は、5月中旬から先発ローテーションに定着したが、好投しても勝ち星には恵まれず、初勝利を挙げたのはプロ7戦目、交流戦明けの阪神戦だった。その後は7月に2勝するなど、ようやく実力発揮かと思われたが、8月最初の登板で、右肩の違和感を訴えて戦線離脱した。9月にリリーフで復帰し、レギュラーシーズン最終登板となった9月5日の巨人戦で先発し、5回1失点と好投して勝ち投手になった。
 この好投が認められ、ポストシーズンで第4の先発投手に抜擢された岡田は、クライマックスシリーズではファイナルの第4戦に先発し、5回4失点ながら勝ち投手となっている。
 交流戦では3試合に先発して勝ち星こそなかったが、3試合全てで5イニング以上を投げ、2失点以内に抑えており、サヨナラ負けで日本ハムに傾きかけた流れを、再び呼び戻す投球が期待される。

日本ハム
延長戦でのサヨナラ勝ちという最高の形でシリーズ初勝利を挙げた北海道日本ハム。ヒーローとなった大谷が「札幌で3勝」を宣言した第4戦の先発は、プロ3年目で初の2ケタ勝利を記録した高梨裕稔だ。
 昨年まで2年間で未勝利だった高梨だが、今季は開幕一軍入りを果たし、当初はリリーフとして展開を問わずに登板して、ブルペンを支えた。交流戦の途中から先発に転向すると、威力十分の速球と鋭く落ちるフォークで、白星を積み重ねた。先発では14試合に登板し、早い回で降板した試合もあったが、黒星はつかず、8勝0敗と不敗神話を築いた。
 交流戦で先発に起用された最初の相手が広島で、5回1失点で勝ち投手となっている。打者別では、田中、菊池の1、2番コンビはノーヒットに抑えたが、丸、新井、鈴木のクリーンアップには1本ずつ安打を打たれている。
 レギュラーシーズンでは先発で負けなしの高梨だが、クライマックスシリーズではファイナルの第4戦に先発し、4回4失点で負け投手になった。劇的な勝利で勢いに乗るチームに便乗し、対戦成績を五分に持ち込めるか。