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プロ野球

最終マウンドの可能性の"黒田" vs チーム勝ち頭の"有原" 日本シリーズ第3戦先発投手見どころ

広島

 地元で2連勝と最高のスタートを切った広島の第3戦先発は黒田博樹。2015年にメジャーから日本復帰後、2年連続で2ケタ勝利を記録したが、シリーズ前に今季限りでの現役引退を発表しており、プロ生活最後のマウンドとなる可能性もある。
 クライマックスシリーズでは、ファイナルの第3戦に先発し、5回3失点で負け投手になっている。ここ数年は満身創痍の状態で、今季も首痛などで4度の登録抹消があり、シリーズ前にも右肩の違和感が報道されるなど、コンディション的には万全とは言えない。その中で最後の力を振り絞る。
 日本球界復帰後は、日本ハム戦の登板はないが、パ・リーグ相手の交流戦での成績は、2年間で6試合に登板して4勝1敗と好成績を残している。今季は10勝中8勝をマツダスタジアムで挙げており、ビジターゲームでは9試合に先発して2勝3敗とやや分が悪い。札幌ドームでの登板は、メジャー移籍前を含めて初めてとなるが、ラストステージの可能性もあるマウンドで勝利すれば、チームは32年ぶりの日本一に王手をかけることになる。


日本ハム

 2連敗で苦しい状況となった北海道日本ハムだが、札幌に戻って巻き返しとなるか。第3戦に先発する有原航平は、プロ2年目の今季、自身初の2ケタ勝利となる11勝をマークし、チームの勝ち頭となった売り出し中の右腕だ。
 今季は開幕から好調で、7月中旬にはリーグ一番乗りで10勝目を挙げたが、その後は7度の先発で勝ち星がなく、6連敗を喫した。それでもレギュラーシーズン最後の登板で勝利すると、クライマックスシリーズでは、ファイナルの第3戦に先発し、7回1失点で勝ち投手になっており、調子は上向きのようだ。
 交流戦では、今季の広島戦で先発して7回2失点と好投したが、味方の援護に恵まれず、負け投手となっている。打者別では、田中広輔に本塁打を含む4打数3安打、菊池涼介にも4打数2安打と打たれており、1、2番をいかに抑えるかがカギになりそうだ。
 広島市出身で、広陵高校で甲子園にも出場した有原が、カープのレジェントとなった黒田に投げ勝つことができれば、シリーズの潮目が変わる可能性もある。