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日米大学野球首位打者、東京六大学野球100安打超えの安打製造機 柳町達(慶應義塾大)【時は来た!ドラフト指名を待つ男たち 大学生編】

柳町達(やなぎまち・たつる) ●守備 内野手、外野手 ●身長・体重 180cm・72kg ●生年月日 1997年4月20日 ●所属 慶應義塾大 ●球歴 慶應義塾高→慶應義塾大 ●出身地 茨城県 ●投打 右左

柳町達(やなぎまち・たつる)
●守備 内野手、外野手 ●身長・体重 180cm・72kg
●生年月日 1997年4月20日 ●所属 慶應義塾大
●球歴 慶應義塾高→慶應義塾大 ●出身地 茨城県 ●投打 右左

 高橋由伸前巨人監督ら数々の好打者かつ華のある選手を輩出してきた慶應義塾大から新たなスターが生まれようとしている。東京六大学リーグで107安打(ドラフト前時点)を放ってきた柳町達だ。

 中学時代から目立つ存在だった。2年時に全国優勝、3年時に全国準優勝。それぞれでベストナインを獲得した。取手リトルシニアの石崎学監督は「こんな子はなかなかいませんよ」と当時を懐かしく振り返る。

「柳町がプロに行けなければ誰が行く?というくらいの選手で通算打率も7割を超えています。野球以外は逆にイジられたりして、誰とでも分け隔てなく接する事が出来る非の打ち所が無い良い子でした。勉強も出来て、皆に好かれて、目配り・気配りが出来る野球天才少年でしたね」

 慶應義塾高では激戦区・神奈川を勝ち抜けることはできず「上には上がいる」と悔しさを感じたが、それを大学で糧とした。また大久保秀昭監督と出会い「野球の考え方が変わりました。“練習でやったことしか(試合では)出ない”ということが身に沁みて感じました」と、数多く振り込んだ。

 また今年は「自分が状態の悪い時は引っ張れず、逆方向への浅いフライが増える」と分析してその対策を考えた。そこで、当てに行かずしっかりとバットのヘッドを使ったスイングを意識するようになると、打率.378の高打率を記録。

 夏には日米大学野球を戦う侍ジャパン大学代表に選出。MLB予備軍とも言える強力投手陣から12打数6安打を放ち、打率.500で首位打者を獲得して自信をつけた。

「日本を代表するヒットメーカーになりたい」と願うスター候補。その一挙手一投足に今後も目が離せない。

文・写真=高木遊