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大阪桐蔭のセンバツ優勝投手・徳山壮磨が雨の降り続く中で初完投初完封【10/6 秋季東京六大学野球 2回戦 早稲田大学 vs東京大学】

 10月6日、東京六大学野球の秋季リーグの第4週2日目が行われ、早大が東大を3対0で下し連勝。雨が降りしきるコンディションの中で2017年春のセンバツ甲子園の優勝投手である徳山壮磨(2年・大阪桐蔭)が入学後初の完投勝利を3安打完封で飾った。

第1試合は雨が降り続く中での試合となり、多くの観客は屋根のある2階バックネット裏席で観戦した

 降雨により30分試合開始が遅れ、小雨が降り続く状況ではあったが、早大の先発・徳山が9回3安打無失点、4四死球10奪三振と安定した投球を見せた。走者を出す場面こそあったものの、要所では三振や併殺を取る投球術の高さが光った。140キロ台中盤のストレートとスライダーなどを上手く織り交ぜて東大打線に勢いを与えず。
最後は無死一、二塁のピンチこそ背負ったが東大4番の青山海(4年・広島学院)スライダーで引っかけさせ、サードゴロでのトリプルプレーで試合を締めた。

 春は肩の故障明けだったこともあり、試合後半の短いイニングで起用されていたが「夏にしっかり投げられれば秋は先発で」と睨んでいた小宮山悟監督の思い通りに調子を上げて、秋は2回戦の先発の座を掴んだ。
この日は足場も緩む中ではあったが、小宮山監督が「球数少なく、しっかりとした球を投げていましたので」と完投を打診。本人も「最後まで行かせてください」と答えて投げ切った。
それでも徳山に満足した様子は一切なく「後半に球が高めに浮く課題が出たので、しっかり克服できるよう、立教大戦に向けて準備をしていきます」と、マウンド上と変わらぬ落ち着きで次戦(10月19日〜)を見据えていた。

さすがの投球術と勝負勘を見せた徳山

■早稲田大vs東京大2回戦

早大 000300000=3

東大 000000000=0

【早】○徳山-小藤
【東】●坂口、大久保、小林大-大音

◎早大・小宮山悟監督
「トリプルプレーで試合が終わったのは、長い野球人生でも初めてですね。打線が湿りがちで、ガムシャラに振るという感じが練習でもあまりしない。その自覚を促していきたいです」

◎早大・徳山壮磨(2年・大阪桐蔭)
「自分としてはあまり良くありませんでした。東大の各打者の食らいついてくるプレッシャーと(緩む)足場を気にしながらも粘って粘って無失点にできて良かったです」

文・写真=高木遊