BASEBALL GATE

大学野球

法大が緊迫の投手戦を制す!朝山広憲の快投から毛利元哉が値千金の決勝打!【9/21 秋季東京六大学野球 1回戦 立教大学 vs 法政大学】

リーグ初先発だった法大・朝山が6回2死までパーフェクトに抑える快投を見せた

 法大が2対1で立大に1点差の逃げ切り勝ち。今季開幕からの連勝を3に伸ばした。

 今春の対戦では立大が2連勝で勝ち点を獲得した立法戦。開幕週で2連勝スタートを決めた法大は、右腕の朝山広憲(4年・作新学院)がリーグ戦初先発。対する立大は、リーグ通算13勝を挙げているエース左腕・田中誠也(4年・大阪桐蔭)が登板した。そして、序盤からこの2人がテンポよくアウトを重ね、4回までともにパーフェクトピッチング。法大は5回裏に2本のヒットで1死1、3塁のチャンスを作ったが、後続が抑え込まれて無得点。6回を終えて両チーム無得点という緊迫の投手戦が展開された。

法大の毛利が7回裏1死2、3塁から右中間を破る2点タイムリー3塁打を放った

 試合が動いたのは7回裏だった。中盤を過ぎてやや疲れが見え始めた立大・田中誠に対し、法大が1死から4番・伊藤寛士(4年・中京大中京)が四球で出塁し、そして5番・福田光輝(4年・大阪桐蔭)が2打席連続の2塁打を放って2、3塁。ここで6番・毛利元哉(4年・愛工大名電)が、代わったばかりの2番手・中﨑響介(3年・立教新座)に対して2ストライクと追い込まれながらも、「最後に甘い球をきっちりと打てた。追い込まれましたけど、チャンスだったので臭いボールは仕方ない、しっかりと強くバットを振ろうと気持ちを切り替えられた」と右中間を真っ二つに破る2点タイムリー3塁打。「やっと点が取れたという思い出、自然と出ました」と三塁ベース上で渾身のガッツポーズを繰り出した。

7回裏、値千金のタイムリー3塁打を放った法大・毛利が、三塁ベース上で渾身のガッツポーズを繰り出す

 その後、8回表に立大が代打・伊藤智也(3年・高田)のタイムリーで1点差に詰め寄ったが、継投策に入った法大が追撃をかわしてゲームセット。開口一番、「朝山がよく投げましたね」と試合を振り返った法政大・青木久典監督は、値千金の決勝打を放った毛利のバッティングを称えるとともに「ブルペン陣も成長してきたと思います」と手応え。昨年に続く2年連続の秋制覇へ向けて、弾みがつく開幕3連勝となった。

立大の先発・田中誠は6回1/3を3安打に抑える好投も2失点で敗戦投手となった

■立教大vs法政大1回戦
立教大 000 000 010=1
法政大 000 000 20X=2
【立】●田中誠、中﨑、中川-藤野、村山直
【法】○朝山、新井、三浦-伊藤

◎法政大・青木久典監督
「朝山がよく投げましたね。十分ですね。最初は5回ぐらいまでかなと思っていたんですが、思ったよりも良かった。代え時に迷いました。オープン戦からずっと状態が良かったですから。打線では、毛利がよく打ってくれた。ピッチャー(中﨑)の球は相当キレていましたし、追い込まれていながらよく打った。8回の1点は仕方ない。よく凌いでくれました。ブルペン陣も成長してきたと思います。(立大・田中誠に対して)苦手意識があっても攻略できたのは、バッター陣に自信になったのではと思います」

◎法政大・毛利元哉(4年・愛工大名電)
「(7回の決勝打は)最初から真っ直ぐを待っていたんですけど、タイミングがうまく合わなかったんですが、最後に甘い球をきっちりと打てた。追い込まれましたけど、チャンスだったので臭いボールは仕方ない、しっかりと強くバットを振ろうと気持ちを切り替えられた。打った瞬間、外野を越えたと思った。(ガッツポーズは)やっと点が取れたという思い出、自然と出ました」

◎法政大・福田光輝(4年・大阪桐蔭)
「(チーム初ヒットとなる1本目の2塁打は)中途半端なスイングはせず、とにかく芯に当てようと思い切って行った。(チャンスを広げる2本目の2塁打は)ランナーが1塁にいたので、後ろにつなげようという気持ちだった。毛利が今日はいい形で打てていましたから。どこかで試合が動くと思っていたし、自分のヒットから動かせたのは良かった。明日は今日以上に相手が強い気持ちでくる。それに負けないように、しっかりと準備をして臨みたい」

写真・文=三和直樹