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上原以来の救援投手MVP インディアンス左腕は「13年のコウジを想起させる」


ナ・リーグ優勝決定シリーズは20日(日本時間21日)、カブス(中地区1位)がドジャース(西地区1位)を8-4で下し、3勝2敗と突破に王手をかけた。

■打者26人から14Kのミラー、リーグ優勝決定シリーズの救援投手MVPは史上4人目

 ナ・リーグ優勝決定シリーズは20日(日本時間21日)、カブス(中地区1位)がドジャース(西地区1位)を8-4で下し、3勝2敗と突破に王手をかけた。22日(同23日)はシカゴに舞台を移して、第6戦が行われるが、すでにア・リーグ優勝を決め、ワールドシリーズで待ち構えているのがインディアンスだ。ア・リーグ優勝決定シリーズではブルージェイズ(ワイルドカード)に勝利。19日(同20日)に行われた第5戦に3-0で完封勝利し、対戦成績4勝1敗で19年ぶりのワールドシリーズ進出を決めた。

 最優秀選手賞(MVP)に選ばれたのは、中継ぎ左腕アンドリュー・ミラーだ。今季途中にヤンキースからトレード移籍してきたミラーは、守護神アレンにつなぐセットアッパーとして“勝利の方程式”の一角を担った。第5戦も6回途中にマウンドに上がると、2回2/3を投げて無失点救援。今シリーズは4試合に登板し、合計7回2/3を投げて3安打14奪三振無失点と神懸かった活躍ぶり。対戦した打者26人から14奪三振を記録し、3ホールド1セーブをマークした。

 米スポーツ専門局「ESPN」公式サイトによれば、リーグ優勝決定シリーズで救援投手がMVPを受賞したのは史上4人目の快挙。デニス・エッカーズリー(1988年)、マリアーノ・リベラ(2003年)、そして2013年の上原浩治に次ぐ受賞となった。

 上原がMVPに輝いた2013年、ミラーはレッドソックスに所属。この年は7月に足を負傷して、シーズン残りを棒に振った悔しさがある。その年、破竹の活躍でレッドソックスを世界一に導いたのが上原だった。セットアッパーとクローザーとの違えはあれど、かつての同僚のようにミラーが世界一に向けてのキーマンとなる可能性は十分だ。

■地区シリーズではRソックスに勝利、敵地メディアは「ウエハラと全く同じ役割」

 インディアンスはそのレッドソックスと今PSの地区シリーズで対戦し、3連勝で突破を決めた。このシリーズでも圧巻の活躍を見せ、敵地ボストンの地元テレビ局「CSNNE」電子版は「ミラーの完封登板ぶりは2013年のコウジを想起させる」と特集していた。

 記事では、2013年ワールドシリーズ制覇時に絶対的なクローザーとして活躍した上原を引き合いに出し、ミラーを「13年の上原の再来」と称賛。上原は当時、PSで13回2/3を投げて7安打1失点、1勝1敗7セーブ、防御率0.66、16奪三振という圧巻の成績を残した。

「彼は2013年にレッドソックスでコウジ・ウエハラと全く同じ役割を果たしている。そして、野球界で最高のリリーバーの1人という評価を手にしている」

 特集では、このように評価。同僚のジェイソン・キプニス内野手が「悲惨だよ。特に左打者にとってはね。どんなボールなのか分かっている。彼と対戦するたびに、うつむきながらダグアウトに戻ったものだよ。彼に対してはコースを読まないといけない。読みが当たればラッキーという感じ。右だと読む。そう予想したら、絶対に打たなければいけない。左打者にとっては楽しくないよ。どの打者にとっても、か」と恐ろしさを説明したことも紹介している。

 ワールドシリーズは25日(同26日)からインディアンスの本拠地クリーブランドで始まる。2013年の上原の再来と呼ばれる充実ぶりを見せるミラーは、1948年以来となるインディアンスのワールドシリーズ制覇に貢献できるだろうか。

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