BASEBALL GATE

-

前カードまでの課題を糧に 野球に取り組む姿勢を見直した亜細亜大が勝利!【東都大学リーグ】

日本大vs亜細亜大1回戦

日本大 100300100=5
亜細亜大 10230000X=6
【日】山本(龍)、細川、高田、松原―西田(賢)
【亜】中村(稔)、嘉陽―佐久本
本塁打:日本大・西田(賢)《4回3ラン》

勝ち越し2点タイムリー二塁打を打つ北村(亜細亜大)


 2カード連続で勝ち点を落として今節を迎えた亜細亜大。今日は主軸の活躍で日本大に競り勝った。

 1-1で迎えた3回、2死三塁から頓宮裕真内野手(3年・岡山理大附)が2打席連続タイムリーとなる二塁打を放って勝ち越しに成功すると、手塚渓登外野手(3年・横浜隼人)もタイムリーで続き3点目。直後に逆転を許すが4回、連打と四球で1死満塁とすると、暴投で同点に追いつく。さらに北村拓己内野手(4年・星稜)の2点タイムリー二塁打で再び勝ち越し。3番北村、4番頓宮、5番手塚がいずれも適時打を放って活躍した。

 投げては7回、1点差に詰められてなおも1死二、三塁とピンチが続く中で登板した嘉陽宗一郎投手(4年・松山聖稜)が後続を打ち取る好投。1点差を守り切る好救援を見せた。

 一方の日本大は一時、西田賢太(2年・日大鶴ケ丘)の逆転3ランでリードを奪ったものの再逆転を許した。また7回、無死から3連打を放って1点を返し、なおも逆転のチャンスが続いたがあと一本が出ず。9回も連打と犠打で1死二、三塁と絶好の機会を作りながら決定打に欠いた。

好リリーフでリードを守り切った嘉陽(亜細亜大)


◎亜細亜大・生田勉監督
「最下位がなくなっただけ、いろいろなことが試せました。前に2カード落としたことで反省点も多く出たので取り組む姿勢の悪い人は外しました。姿勢をよくして野球をしようとした中で馴染めない人は外し、もう一度チーム作りをしようと空き週はやってきました。若い選手たちが一生懸命やっていました。その中で失敗はあっても秋に繋がればいいかなと思っていたところ、1点差で勝つことができました。
(嘉陽投手が好投したが)一番経験を積んでいますし、それが4年生の姿だと思います。そういうことがなかなかうまく回らなかったので歯車がかみ合わなかったのかなと。とにかく4年生に頑張ってもらいたいですね」

◎亜細亜大・北村拓己内野手(4年・星稜)
「いいところで一本を打つのがクリーンナップの仕事だと思うので、そういう意味ではいい一打席があってよかったです。
ここまで2カードを落としたので、もう一度足元から見直しました。試合ができることが当たり前ではないので、一人の人間としてしっかり充実させていこうと。まず野球に取り組む以前にそういった心構えができているかどうかということを空き週に取り組んできました。当然、試合になれば勝つという目標がありますが、その前に神宮球場でできる喜びや、メンバー以外の人が応援してくれていることなどを勉強してきました。今日勝つことはできましたが、自分たちのやりたいことや前回までの2カード分の課題がまだまだ残っているのは事実なので、監督さんだけに頼るのではなくもっと自分たちで考えてチームをいい方向に持って行ければ。それが野球の実戦にも生きて行くと思うので、明日はもっとそこができるようにやっていきたいです」

文・写真:山田沙希子