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注目は阪神ドラ2の152キロ右腕・小野 東北地区大学野球代表決定戦が22日開幕


明治神宮野球大会の出場をかけた、第8回東北地区大学野球代表決定戦の開会式とレセプションが21日、仙台市内のホテルで開催された。

■明治神宮野球大会の出場かけて激突、富士大の小野は「もう一度、神宮へ」

 明治神宮野球大会の出場をかけた、第8回東北地区大学野球代表決定戦の開会式とレセプションが21日、仙台市内のホテルで開催された。

 大会に出場するのは4校。6月に行われた東北地区大学野球選手権大会優勝の富士大のほか、仙台六大学野球連盟からは秋季リーグ戦優勝の仙台大、同じく南東北大学野球連盟からは福島大、北東北大学野球連盟では富士大がリーグ優勝したため、2位の青森大が出場する。試合会場は仙台市民球場。明日22日は1回戦の仙台大-青森大、富士大-福島大が行われ、それぞれの勝者が23日の決勝を戦う。

 注目の的は、20日に行われたプロ野球ドラフト会議で阪神から2位で指名された富士大の最速152キロ右腕・小野泰己投手だ。身長184センチの長身から繰り出す速球にフォークを織り交ぜる本格派。秋季リーグ戦では5勝0敗で最優秀選手賞とベストナインを受賞した。ドラフト指名時の会見では「もう一度、神宮に行っていいピッチングをしたい」と、今大会への意気込みを口にした。

■昨年優勝の東北福祉大は出場できず、阪神ドラ7長坂は優勝旗返還のみ

 富士大の初戦の相手は国立大の福島大。秋季リーグ戦では石巻専修大と同率1位になり、プレーオフを制して10季ぶりに優勝した。砂川宣生主将は「個の力は強くない。投手を中心に守って、守って少ないチャンスをものにしたい」と気合十分。リーグ戦2位で出場する青森大・保戸田剛裕主将は「負ける気は一切ない」と下克上を狙う。

 開会式で「多くの方々の支えがあり、野球ができていることに感謝をし、最後まで全力プレーすることを誓います」と選手宣誓をした仙台大・浅野壮也主将。春季リーグ戦3位から秋は3季ぶりの優勝を飾り、「春の悔しさがあったから、秋は優勝できた。投打のバランスが取れたチーム。目標は優勝です」と言い切った。

 また、昨年の優勝校・東北福祉大の長坂拳弥主将が優勝杯を返還した。長坂は前日のプロ野球ドラフト会議で阪神から7位指名を受けたため、そのことが司会進行から告げられると大きな拍手が送られた。電話やメール、SNSなどで200件ほどのお祝いメッセージを受けたと言い、「ちょっとずつ実感が湧いてきています」。それでも、東北福祉大はリーグ戦で2位に終わり、今大会の出場を逃したため、「出たかったので、悔しいですね」と苦笑い。主将として“最後”の仕事を果たし、「後輩に頑張ってもらいたいです」と新チームにエールを送っていた。

高橋昌江●文 text by Masae Takahashi

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