ソフトバンク―楽天 　６回途中まで無失点で今季初勝利を挙げた楽天・戸村＝ヤフオクドーム【写真提供:共同通信社】

　東北楽天が2対1で福岡ソフトバンクに競り勝ち、2連勝で貯金を9とした。
　試合前のメンバー表交換で、東北楽天ベンチが慌てふためいた。先発の岸が腰の不調を訴えて登板を回避。プレーボールがかかる直前に戸村への変更がアナウンスされた。

　福岡ソフトバンクは、初回、2回とスクランブル登板の戸村を攻め立てるものの得点を奪うことができず、逆に戸村は自分のペースを取り戻した。

　一方、福岡ソフトバンクの先発・寺原は3回まで無失点に抑える順調な立ち上がり。しかし、打順が2巡目に入った4回表に茂木、ペゲーロの連続2塁打で1点を失うと、ウィーラーへの四球後にアマダーにタイムリーを浴びて2失点で降板。その後、ブルペン陣の踏ん張りで東北楽天の追加点を阻止するも打線が機能しなかった。

　大きなポイントになったのは8回裏だ。東北楽天のセットアッパー・ハーマンから2つの四球をもぎ取り、デスパイネのタイムリーで1対2。ここで守護神の松井を引きずり出し、代打・川島の四球で2死満塁のチャンスを作って打席には松田。しかし、松田は2球目をひっかけてセカンドゴロに終わり、ヤフオクドームの割れんばかりの声援は一瞬でため息に変わった。

　東北楽天は岸のアクシデントを乗り越えて2連勝。急遽先発した戸村が5回0/3を4安打無失点に抑えて今季初登板で初勝利。6回のピンチの場面でデスパイネを併殺に取った福山の好アシストが光り、松井裕が8セーブ目を挙げた。