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東芝、経営危機で傘下スポーツチームの行方は


東芝が揺れています。不正会計や子会社ウェスチングハウス社の事業悪化に伴い、グループ全体が経営危機に瀕している問題です。

上場廃止も視野に入る事態ですが、今後の東芝がいかに東芝たるか、という問題はとても重要な課題ではないかと考えられます。

今後も東芝が東芝たるか、という問題に内包されるのは、まず第一に何の事業会社であり続けるのかという課題です。諸々の負債を合算すると、2017年3月期の連結最終損失が1兆円を超える可能性があるといわれます。

損失を補うため、利益の8割を生み出す半導体部門の売却を検討していると報じられています。この売却が成立するとすれば、東芝はどのような企業体になるのか、はたまた売却不成立、上場廃止などの事態に陥った場合、東芝が展開しているスポーツチームの維持はどのような形になるのでしょうか。

この負債に対し、スポンサーコンテンツについても東芝を巡ってはさまざまな課題が見え隠れします。

スポーツでいうと、東芝が表立って打ち出しているのは、野球部、ラグビー部です。バスケットボールの川崎ブレイブサンダースも運営母体は東芝です。

東芝野球部といえば、社会人野球部の名門です。都市対抗野球の優勝は7度。多くのプロ野球選手も輩出しており、侍ジャパンの日ハム増井投手も東芝出身選手のひとりです。

東芝ラグビー部も言わずと知れた名門チーム。日本代表を多数輩出しています。

バスケットボールの川崎ブレイブサンダースも全国タイトル14回の名門チームです。

こうした歴史ある社会人チームに加え、東芝のスポンサーコンテツの代表格であるアニメ「サザエさん」への関わりなどもにわかに取り沙汰されています。

日本を代表する企業、東芝の本業問題もさることながら、スポンサーを行っているスポーツ、その他コンテンツも、もはや歴史や文化の一端を担っているといっても過言ではありません。

企業の経営悪化にあたっては、スポーツやコンテンツといったブランディングに対する投資も相応に細っていく可能性を多分に秘めているわけですが、積み重なった歴史が途絶えることになるのは、その瞬間に補わなければならない数字的なインパクト以上に、失われてしまう何かがあるように思えます。

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