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黒田博樹の引退はNYでもニュースに ヤンキース公式サイトもトップで紹介


広島の黒田博樹投手が日本シリーズ終了後に現役引退すると発表したことを、2012年から14年まで活躍したニューヨーク・ヤンキースも公式サイトのトップニュースで紹介。「クロダは日本シリーズ終了後に現役引退へ」というタイトルで名門球団のローテーションを3シーズン支えた日本人右腕の決断を伝えている。

■NYメディアもヤンキース時代の活躍称える、「ボンバーズで最も頑丈な投手だった」

 広島の黒田博樹投手が日本シリーズ終了後に現役引退すると発表したことを、2012年から14年まで活躍したニューヨーク・ヤンキースも公式サイトのトップニュースで紹介。「クロダは日本シリーズ終了後に現役引退へ」というタイトルで名門球団のローテーションを3シーズン支えた日本人右腕の決断を伝えている。

 黒田は7年間のメジャー生活で212試合に登板し、79勝79敗、防御率3.45という優秀な成績を残した。ヤンキースでは通算38勝33敗、防御率3.44をマークし、12年は219回2/3、13年は201回1/3、14年は199回を投げるなど、抜群の安定感を見せた。14年シーズンに惜しまれながら退団し、古巣の広島に復帰していた。

 記事では、「黒田のキャリアは日本シリーズで終了する。彼の在籍する広島は日本ハムファイターズと対戦する」と紹介。ヤンキース最終戦となった14年9月25日のオリオールズ戦(6-5で勝利。黒田に勝敗つかず)で8回3安打2失点9奪三振と力投したダイジェスト動画も掲載し、日本人右腕のメジャーでの“ラストダンス”を振り返っている。この試合はデレク・ジーターのヤンキースタジアム最終戦で、9回表に同点に追いつかれたヤンキースが、9回裏にジーターのサヨナラヒットで勝利していた。

 ヤンキースの試合を放映する「YESネットワーク」も、「ヒロキ・クロダがプロ野球から引退する」とのタイトルで、トップニュースとして記事を掲載。「彼はブロンクスでの3シーズンで620イニングに登板し、2012年から2014年の間、ボンバーズ(ヤンキースの愛称)で最も頑丈な投手だった」と称えている。

■黒田はヤンキースにとっても特別な存在に

 さらに、「ヤンキースの選手として、クロダはシーズン199イニングを下回ったことはなく、防御率3.71より悪い数字を残したこともなかった。彼は2012年から2014年にそれぞれ33試合、32試合、32試合に登板したが、現役生活を終わらせるために母国に戻り、最後の2年間を過ごした」と紹介。ヤンキースで絶大な貢献を果たしたことを振り返っている。

 また、地元紙「デイリー・ニューズ」は「元ヤンキーのヒロキ・クロダが日本シリーズ後に引退する」とのタイトルで記事を掲載。地元紙「ジャーナル・ニュース」も「クロダが引退を発表」と伝えた。そして、「ニューヨーク・タイムズ」でヤンキース番のデビッド・ウォルドスタイン記者は、日本の報道を受けてツイッターですぐさま黒田の引退を報告するなど、ニューヨークでも大きなニュースとなった。

 黒田は2013年オフにも現役続行か引退かで揺れたが、ヤンキースから熱烈なラブコールを受けて、再契約した。14年のスプリングキャンプでは、ヤンキースから必要とされたことが現役続行の決め手の1つになったと明かした上で、メジャー随一の名門球団は「自分の中では特別なチーム」と表現したこともある。そして、ヤンキースにとっても、黒田は特別な存在だったようだ。

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