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早大が苦しみながらも延長11回の熱戦に勝利!優勝の可能性を残す!【5/13 春季東京六大学野球 3回戦 早稲田大学 vs 立教大学】

 早大が延長戦の末に3対1で立大を退け、今カード2勝1敗で勝ち点を獲得した。


早大の先発・早川は7回を4安打1失点の好投。白星は付かなかったが勝利に貢献した


 我慢比べの苦しい戦いを制した。前日の2回戦で序盤3回までに7安打を放ちながらも無得点という拙攻が目立った早大。この日は、初回に4番の加藤雅樹(4年・早稲田実)が「狙っていた球が来て、しっかりと振り抜けた」と立大の先発・田中誠也(4年・大阪桐蔭)のチェンジアップを捉えるタイムリー2塁打を放って幸先よく1点を先制したが、その後は前日同様にチャンスで1本が出ず。4回に立大・中嶋瞭(3年・佼成学園)にソロ本塁打を許すと、7回まで毎回の11安打を放ちながらも2点目を奪えず、1対1のまま延長戦に突入した。


立大の先発・田中誠也は7回2死まで毎回の11安打を許しながらも1失点の粘りピッチングを見せたが…


 ようやく勝ち越したのは、延長11回表だった。7回途中から2番手で好リリーフを見せていた立大・中川颯(3年・桐光学園)に対し、早大が1死から金子銀佑(3年・早稲田実)、福岡高輝(4年・川越東)の連打で1死1、3塁とすると、先制打の加藤が申告敬遠で満塁となった後に檜村篤史(4年・木更津総合)が押し出し四球を選んで1点。さらに代わった栗尾勇摩(2年・山梨学院)から、小藤翼(4年・日大三)がタイムリーを放って2点をリード。ようやく試合に決着を付けた。


延長11回表、早大が1死満塁からの押し出し四球でようやく勝ち越しに成功する


 安打数は立大4本に対して早大15本。計16残塁に「野球が下手くそで反省しています」と小宮山悟監督。それでも7回4安打1失点だった先発・早川隆久(3年・木更津総合)から、柴田迅(3年・早大学院)、今西拓弥(3年・広陵)、徳山壮磨(2年・大阪桐蔭)と繋いだ投手陣には「よく投げた」と称賛の言葉を贈った。そして主将の加藤は「ピッチャー陣が我慢してくれたので本当に感謝したい」と語るとともに、「こういう試合を勝ち切ったらチーム力は上がる」とキッパリ。苦しみながらも勝ち点を獲得した早大が、優勝の可能性を残したまま、成長を誓って、次週・法大戦を迎えることになった。

■早稲田大vs立教大3回戦
早稲田大 100 000 000 02=3
立教大  000 100 000 00=1
【早】早川、柴田、○今西、徳山−小藤
【立】田中誠、●中川、栗尾−藤野
本塁打:立教大・中嶋《4回ソロ》

◎早稲田大・小宮山悟監督
「(拙攻が続き)野球が下手くそで反省しています。法政戦まで時間がないですけど、しっかりと見直さないといけない。勝ったから良かったですけど負けていたら目も当てられない。ピッチャー陣には全幅の信頼を置いているし、自信を持ってマウンドに送り出している。よく投げたと思います。末端まで指導が行き渡ってなくてハラワタが煮えくり返っています。ただ1試合1試合成長はしている。最終週の早慶戦に自分たちの実力のピークを持って行くように話をしているし、いい形で持って行けると思います」

◎早稲田大・加藤雅樹(4年・早稲田実)
「チャンスを作りながらも点が入らなくて、もどかしかった。ピッチャー陣が我慢してくれたので本当に感謝したい。野手陣には課題が残る展開だった。我慢して守ったのが今日の収穫かなと思います。こういう試合を勝ち切ったらチーム力は上がる。こういう試合を大事に、こういう雰囲気を大事にしたい。1戦も落とせないという崖っぷちの状態で勝てたのはチームとして自信を持っていいと思います」