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2017.03.08 17:30
【Baseball Gate Analysis】ストレートのスピードと空振りの関係
プロ野球史上最速の165キロを計測するなど、日本ハム・大谷翔平のストレートは球界に大きな衝撃を与えた。しかし一方で、「球速の割にはバットに当てられている」という印象もあるかもしれない。実際、ストレートの速さと空振りにはどのような関係があるのだろうか。そこで過去3年間で投じられたストレートを対象に、球速別の奪空振り率を算出すると、全体的な傾向としてはやはりスピードが増せば増すほど空振りが取れていることが分かった。
では、2016年に特徴的だった投手を見てみよう。前述した大谷のストレートは、155キロを超えると奪空振り率が一気に上昇する。しかし、160キロ以上の球速帯でさらに空振りを取れるわけではなかった。冒頭で触れた「球速の割にバットに当てられる」という印象は、この部分が影響しているのかもしれない。一方、平均球速こそ140.5キロと決して速くないが、どの球速帯でも一定の空振りを奪えているDeNA・今永昇太のような投手も存在する。基本的にストレートのスピードは奪空振り率と比例する関係にあるが、「空振りを奪う直球」は球速がすべてではない、という一面も確かに認められる。
※データはすべて2016年シーズン終了時点
文:データスタジアム