BASEBALL GATE

侍ジャパン

41千賀 滉大(福岡ソフトバンク)
日の丸を背負う選ばれし戦士たち

写真提供=Getty Images

 打者を無力化する“お化けフォーク”を操る若き怪腕。ロングリリーフも可能な中継ぎ要員としてWBC舞台に殴り込みをかける。

 愛知・蒲郡高時代は2年時からエースになるも故障などもあって甲子園とは無縁。ほぼ無名の状態で2010年のドラフト会議で、ソフトバンクから育成4位の指名を受けてプロの扉を叩いた。プロ1年目は3軍で腕を磨き、2年目の2012年に2軍で好成績を残して同年4月に支配登録。1軍デビューも飾った。

 2013年は中継ぎとして出番を得ると、4月から6月にかけて27試合連続無失点記録を達成。最速156キロのストレートと落差の大きいフォークを武器にパ・リーグの強打者をねじ伏せ、同年51試合に登板して1勝4敗17ホールド1セーブ、防御率2.40とブレイクを果たした。2014年、2015年は疲労や右肩痛の影響で成績を落としたが、先発に転向して臨んだ昨季はストレート&フォークのコンビネーションにスライダーも交えて投球の幅を広げて一段階成長した姿を見せ、シーズン25試合に登板して12勝3敗、防御率2.61の好成績を残した。

 昨季の活躍もあって2016年末11月の強化試合で侍ジャパンメンバーに初選出。鋭いフォークで観客を沸かせた。WBCでは第2先発での起用が濃厚だが、抑えにも対応できる能力を持っている。“お化けフォーク”が世界一への切り札になる。