BASEBALL GATE

侍ジャパン

20石川 歩(千葉ロッテ)
日の丸を背負う選ばれし戦士たち

写真提供=Getty Images

 必殺のシンカーを操る昨季のパ・リーグ最優秀防御率右腕。先発の一角としてWBCのマウンドに立つ。

 富山県魚津市生まれ。滑川高から中部大を経て東京ガスに入社。社会人3年目の2013年に都市対抗で好投して大会優秀選手に選ばれるなど、社会人年間最優秀防御率表彰を受けた。同年秋のドラフト会議でロッテ、巨人の2球団から1位指名を受けて抽選の結果ロッテへと入団。プロ1年目の2014年に期待通り開幕ローテを掴み取ると、その後も新人らしからぬ落ち着いたマウンドさばきで勝利を積み重ね、25試合で10勝8敗、防御率3.43で新人王に選ばれた。

 2年目の2015年も先発としてマウンドに上り続け、27試合で12勝12敗、防御率3.27と2年連続の2ケタ勝利を達成。3年目の昨季はさらに進化した姿を見せ、23試合で5完投3完封を含む14勝5敗、防御率2.16の好成績を収めて球界を代表する投手へと成長を遂げた。

 魅力は大崩れしない安定感。140キロ台中盤のストレートにスローカーブで緩急を使い、決め球のシンカーで打者を打ち取る。侍ジャパンには昨年秋の強化試合で初選出。小久保監督からはWBCでの先発4人構想のうちの1人に名前を挙げられるなど期待は大きい。自らの名前を広め、価値を高める意味でも、非常に興味深いマウンドになる。