BASEBALL GATE

-

【MLB】菊池雄星が5回途中1失点で降板!メジャーデビュー戦勝利ならずも「一生の財産になる」

米大リーグ日本開幕第2戦  アスレチックス戦に先発し、5回途中2失点だったマリナーズ・菊池=東京ドーム【写真提供:共同通信社】


 21日に行われたMLB開幕第2戦でマリナーズの菊池雄星がメジャー先発し、4回2/3を投げて1失点でマウンドを降りた。

 あとワンアウトで勝利投手の権利を得られず、初登板初勝利は逃したが、先発として試合は作った。5回2死まで91球を投げて被安打4、与四死球1、3奪三振と上々のデビューを「特別な緊張感はなかった。この東京ドームでメジャーリーガーとしてのキャリアが始まる高ぶりを感じる」と、夢の舞台の第一歩を振り返った。

 「左右のコントールよりも上下(高低)に強い球を投げることを意識した」とマウンドに上がった菊池は、初回は先頭打者の当たり損ねのゴロを自ら処理し、2番のチャップマンからはメジャー初奪三振を記録した。続くビスコッティは浅いライトフライで、この日もスタメンのイチローが処理し、三者凡退と絶好のスタートを切った。2回には先頭打者に四球、3回は初の被安打からワイルドピッチと無死からピンチを招いたが、いずれも後続を打ち取った。

 勝利投手の権利がかかった5回には連打で無死1、2塁とし、2死を取った後、フルカウントから1番のセミエンにタイムリーを打たれて無念の降板となった。非情と思える交代にも「球数も予定よりも多かったし、メジャーに来たのでその中の環境でやっていくしかない」と割り切り、「東京ドームの声援が後押ししてくれた」と日本のファンに感謝した。

 8回に交代したイチローとベンチ前で抱き合った菊池は、イチローが「号泣中の号泣でしたね」と振り返るほど人目をはばからず涙を流した。会見でもイチローに関しての質問には言葉を詰まらせたが「一緒にプレーできた時間が、僕にとっては最高のギフト。一生の財産になる」と、最後は笑顔も見せた。