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合言葉は「ホセのように」―急逝エースの思い胸にシーズンへ臨むマーリンズ


イチロー外野手と田沢純一投手が在籍するマーリンズは、バレンタインデーの14日にバッテリー組がキャンプをスタート。昨年9月にボート事故で亡くなったエースのホセ・フェルナンデス元投手への思いを胸に新たなシーズンを踏み出した。

■バッテリー組始動、一冬超えた今も強く残るショック「失った傷はすぐには癒えない」

 イチロー外野手と田沢純一投手が在籍するマーリンズは、バレンタインデーの14日にバッテリー組がキャンプをスタート。昨年9月にボート事故で亡くなったエースのホセ・フェルナンデス元投手への思いを胸に新たなシーズンを踏み出した。

 グラウンドの内外で強いリーダーシップと明るい空気をチームに運んでいたスターを失ったショックは、一冬超えた今も強く残る。投手陣は春季トレーニング用のユニホームにフェルナンデスの背番号16の喪章をつけて練習を行った。マッティングリー監督は全体練習前のミーティングで、フェルナンデスの野球に対する姿勢について言及したという。

「彼はいつも野球を始めたばかりの子どものように情熱的にプレーしていた。その姿勢はとても素晴らしいもので、すべての選手にホセのようにプレーしてほしいんだ」

 比較的に仲が良く、おとなしい選手の多いチームに「情熱」の必要性を説いた。

 また、抑えのA・J・ラモスは「偉大な友人」のいない春季トレーニングに違和感を覚えた一人だ。「今日だってクラブハウスからグラウンドに向かう時に、『早くしろ』という彼の声が聞こえてきそうだった。失った傷はすぐには癒えない」と神妙に話した。

■マイアミの本拠地にはフェルナンデスのロッカーを保管へ

 マイアミにあるマーリンズの本拠地には今年もフェルナンデスが使用していたロッカーが保管される予定だという。サムソン球団社長は「最も敬意のあるやり方で前に進もうと思っている」と話し、シーズン中に本拠地で追悼式を行う考えを示した。「われわれは特別な絆でつながっている。新しく加わった選手たちもすでにそれを感じている」と、チームが元エースへの思いを胸に一致団結している様子を明らかにした。

 マーリンズはオフに、リーグ屈指のエースの穴を総合力で埋めるべく、積極的な補強を展開。ブルペンはともにレッドソックスからフリーエージェントとなっていた田澤純一やブラッド・ジーグラーを獲得。先発ではエディソン・ボルケス、ダン・ストライリー、ジェフ・ロックらが加わり、厚みが増した。中でもリーグ屈指の陣容となった救援陣では、2013年と14年にレッドソックスで強力ブルペンを築いたニエベス投手コーチの手腕も大きな要素となりそうだ。

 また、先発争いから漏れた6、7番目の投手をロングリリーフに回して早めの投手起用で継投策を取る采配などが検討されているという。サムソン球団社長は「162試合すべてで勝利を目指す。監督以下、チームは自信に満ちている」と強い口調で檄を飛ばした。

 激戦が予想されるナ・リーグ東地区で、深い悲しみを背負ったチームは「ホセのように」を合言葉に、2003年以来のプレーオフ進出を目指すことになる。

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