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プロ野球

「元気に明るく楽しく」侍戦士・矢竹開らの活躍でヤクルトが準決勝へ【12球団ジュニアトーナメント】

12月28日、札幌ドームで『NPB12球団ジュニアトーナメント supported by 日能研』が行われた。各球団が精鋭小学生16名の選手を選抜し、14回目を迎えた大会は決勝トーナメント進出4チームが決まった。

 最後のひと枠を勝ち取ったのはヤクルトジュニアだ(他は広島、楽天、西武)。先陣を切ったのは侍ジャパンU-12代表にも選出された矢竹開(左投左打)だ。1回裏に先頭打者として打席に立つと、いきなり右中間へ二塁打を放つ。さらに続く伊藤幹の安打で三塁に進むと、田中陽翔のセンター前タイムリーで先制のホームを踏んだ。
 2回の第2打席では俊足を生かした内野安打で出塁。すぐさま二盗に成功すると捕手の悪送球で三塁に進み、さらに投手の暴投で再び本塁に生還した。

 さらに4回の第3打席では難しいインローの球を「走者もいなかったので三振してもいいから思いきりよく」とすくい上げて、ライトオーバーのエンタイトル二塁打を放った。ここでも相手失策により生還するなど3安打3得点の大活躍を遂げた。
 これには対戦した中日・湊川誠隆監督も「前でさばく技術もあるし足も速い。警戒はしていたのですが」と脱帽するほど、その能力を遺憾なく発揮。ヤクルトを2015年の第11回大会以来となる決勝トーナメント進出に導いた。

 矢竹は「開会式で藤原恭大選手(大阪桐蔭→ロッテ)が言っていたように“1球1球を大事にして”必ず優勝したいです」と聡明に決意を語った。
 度会博文監督が「仲も良くてチームワークが凄く良い。楽しいですね」と満面の笑みで語るように、元気ハツラツなプレーで一丸となって2005年の第1回大会以来の優勝を目指す。

結団式から掲げる「元気に明るく楽しく」をグラウンド上でも体現している選手たち(写真左が度会監督、右が矢竹)

★予選リーグ・グループD
中日   00000=0
ヤクルト 2203X=7
【中】牧野、新地、祖父江−飯田(槙)
【ヤ】藤﨑、伊藤、宮本−井上

中日・湊川誠隆監督
「(大会連覇ならず)打力が巨人もヤクルトも高くて歯が立たず力負けでした。彼らはここで終わりではないので、この大会で“上には上がたくさんいる”と感じたことは大きなことだったと思います」

文・写真=高木遊