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関西国際大が初の4強進出!宇佐美秀真の好守がチームを救った【明治神宮大会 2回戦 関西国際大-創価大】

 関西国際大が創価大を破って初の4強進出を決めた。関西国際大は1回に西川雄大(4年・丸亀城西)の2ランで先制点を挙げると、5回にも深尾哲平(2年・福知山成美)に2ランが飛び出し、試合を優位に進める。このリードをエースの武次晴哉(2年・西脇工)が2失点完投で守り切った。

ファインプレーでチームを救った主将の宇佐美(中央)


 この試合を大きく動かすプレーがあった。関西国際大が2点リードの5回表、二死一、三塁という場面で創価大の1番・松村誠矢(4年・日本航空)の放ったセンター前に抜けそうな打球を二塁手の宇佐美秀真(4年・PL学園)がダイビングで好捕。そのまま二塁ベースを踏んで3アウト目を取り、得点を許さなかった。

 宇佐美のファインプレーで大きく盛り上がった関西国際大は直後に深尾の2ランで貴重な追加点を奪った。あの打球が抜けていれば、創価大に得点が入り、流れを手渡していた可能性もある。試合の流れを左右する上では大きなプレーだったと言えるだろう。

 「人生で一番で痺れました」と自らのプレーを振り返る宇佐美。PL学園高時代は実質的な監督不在の中でベンチからサインを出す役割を担って注目を集めたが、「レギュラーになれなくて正直、悔しい思いをしていた」と当時を振り返る。それでも諦めずに努力を続けて大学ではレギュラーを勝ち取った。ファインプレーも「守備練習に力を入れてきたのでその成果が出たと思います」とこれまでの練習の賜物だ。

 卒業後は一般企業への就職が決まっているため、これが野球人生最後の大会となる。創部初の快挙を成し遂げたが、「日本一で終わりたい」とまだまだ満足するつもりはない。高校で味わった悔しさを力に変えて今はプレーで輝きを放っている男が有終の美を飾るつもりだ。

最速154㎞/h右腕の杉山は2被弾に沈んだ


◎創価大・杉山晃基投手
「終わらせてしまったことに申し訳ない気持ちしかないです。2本目のホームランはこれまでの試合なら打たれない球だったので、全国大会はレベルが高いと感じました。春と同じ失敗をしたので、次は克服できるようにやっていきたいです」

★第49回明治神宮野球大会2回戦
創価大000001001=2
関西国際大20002000×=4
【創】●杉山、小孫、望月-萩原
【関】○武次-深尾
本塁打:関西国際大・尾崎(1回・2ラン)、深尾(5回・2ラン)、創価大・山形(9回・ソロ)

文・写真=馬場遼