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大学野球

10連覇中の強豪支える元気印 佐藤龍世(富士大)

「時は来た!ドラフト指名を待つ男たち」

佐藤 龍世 さとう・りゅうせい
北海高→富士大
三塁手・右投右打・174センチ80キロ
1997年1月15日生(21歳)


 人口1万人に満たない太平洋岸に位置する北海道の厚岸(あっけし)町に生まれ、いとこには平昌五輪のスピードスケート女子チームパシュートで金メダルを獲得した佐藤綾乃がいる。だが熱中したのは野球だった。
小学2年から軟式野球を始め、中学時代は釧路リトルシニアで硬式野球をし、札幌市にある北海高で寮生活をしながら厳しい練習を乗り越え甲子園出場を目指した。

しかし、最後の夏は札幌支部予選初戦で札幌南に敗れ「厳しい練習をしても、勝てない。野球を辞めよう」とまで考えたという。それでも周囲から続けるよう説得されると、「やるからにはプロを目指す」と心機一転。花巻市の郊外にあり「野球しかやることがない」という環境で自らを追い込み、腕を磨いた。

そして1年時から起用されると3年春に大ブレイク。打率.500、3本塁打で首位打者と最多本塁打、ベストナインを獲得。秋にも2本塁打、リーグ最多の9打点を挙げた。また今春も全日本大学野球選手権初戦で敗れたものの、苦しむチームの中でタイムリーを含む唯一2安打を放って気を吐くなど、北東北大学リーグで今秋まで10連覇を達成している強豪の中で大きな存在感を見せてきた。

 佐藤は「1年生の時からずっと使ってもらっているので、どんな投手でも変わらぬ気持ちでできています」と話し、持ち味に「ここ1番で打てること」と勝負強さを挙げる。

また、三塁守備にも自信を持っており、攻守でハツラツさを感じさせる。その姿に豊田圭史監督は松田宣浩(ソフトバンク)の名を挙げ「元気やガッツがあって勝負強い選手になって欲しいです」と期待をかける。
 ドラフトについては「緊張していて不安です」と正直な思いを吐露するが、プレッシャーから解き放たれた後の、元気印の躍動に期待をしたい。

文・写真=高木遊

TBSテレビ「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」番組公式サイト
http://www.tbs.co.jp/baseball-draft/