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高校野球

飛距離は最大級 智辯の主軸の誇りを持って 林晃汰(智辯和歌山)

「時は来た!ドラフト指名を待つ男たち」

林晃汰(はやし・こうた)智辯和歌山
181センチ 87キロ
内野手 右投左打
2000年11月16日生まれ
【写真提供=共同通信社】


 強打を誇るチームのクリーンアップを1年春から担ってきた。高校通算ホームラン49本。スイングスピードは日本ハムの中田翔並み。プロでもクリーンアップを打てる素材だ。高嶋前監督も飛距離は智辯で歴代トップ級と評している。

 だが、甲子園では満足のいく結果を残せなかったと言っていい。2年の夏も大阪桐蔭に敗戦、3年のセンバツも決勝まで進んで大阪桐蔭が立ちふさがる。高嶋監督が「桐蔭を倒さないと優勝はあり得ない」と常に口にする目の上のたんこぶだ。投手は根尾。2打数ノーヒットで相手に花を持たせただけだった。

 夏は優勝候補だったが、初戦の近江に完敗。大阪桐蔭に雪辱する前に甲子園を去ることになる。得点機に2三振を喫した。「結果が出ず、迷惑をかけた。夏は一度も満足することがなかった」。県大会から甲子園までノーアーチだった。いろいろ悩んで自分のバッティングに自信が持てなかったようだ。

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 和歌山県岩出市出身。小学校6年でタイガースjrに選ばれた。中学では紀州ボーイズで全国大会出場。高校1年秋の近畿大会では広い紀三井寺球場の場外連発など、飛距離では高校生の中では最上位だ。2年夏にヒジを壊しながら代打で出場。敗戦即、手術だった。ポジションはキャッチャーを経て高校1年からサード。
 甲子園では2年夏の興南戦、3年センバツの準々決勝・創成館戦と2発を残した。2本とも左中間への打球で「左打者であそこに打てるのはそうそういない。スケールが大きく、筒香(横浜)を彷彿とさせる」と言うスカウトの声があった。

 高嶋前監督は「逆方向に打てばいいのに、チャンスで打たなければ、とリキむと体が突っ込んで引っ張ってしまう。メンタルコントロールができれば」と課題を挙げる。

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 小学校からこれまで、レギュラー争いをしたことがないという。ここまではセンスと才能だけで打ってきた。技術の粗さは伸びしろでもある。また、近江戦もマークが厳しく、投手も継投だったが、打席では受け身、気持ちで追い込まれていたように見えた。この項でも課題を多く記したが、精神的な部分の成長も伸びしろの一つと見たい。

夏の敗戦後、最後に甲子園最多勝監督の言葉が全てを表していた。「あれでは全然だめ。打てる雰囲気がなかった。智辯のクリーンアップを打ってるんだから。上でやるなら肝に銘じないと」と厳しいものだった。主軸に求めるハードルは高い。大器だからこそ、渾身のエールだった。

(文・清水岳志)