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先発か中継ぎか…復活狙う斎藤佑に立ちはだかる壁 ハイレベルなハム投手陣


今季の復活が期待される日本ハム斎藤佑樹投手。開幕前に先発一本での勝負を目指した昨季は3年ぶり勝ち星なし、防御率4.56と不本意な成績に終わり、今季は「監督に言われた場所で1試合でも多く投げるようにしたい」と先発、中継ぎにこだわらずに1軍定着を目指している。

■先発は大谷、有原、高梨が確定、残り枠を巡る厳しい争い

  今季の復活が期待される日本ハム斎藤佑樹投手。開幕前に先発一本での勝負を目指した昨季は3年ぶり勝ち星なし、防御率4.56と不本意な成績に終わり、今季は「監督に言われた場所で1試合でも多く投げるようにしたい」と先発、中継ぎにこだわらずに1軍定着を目指している。

 栗山英樹監督から「球場を支配する力を持っている」と評される斎藤。昨季リーグトップのチーム防御率3.06を記録した日本ハム投手陣の中で、どのポジションが最適か。チームの投手陣事情から探っていきたい。

 まずは先発投手。二刀流・大谷翔平(10勝4敗、防1.86)、有原航平(11勝9敗、防2.94)、昨季新人王に輝いた高梨裕稔(10勝2敗、防2.38)の3人は先発ローテーション入りが確実視される。昨季中に守護神から先発転向した増井浩俊(10勝3敗、防2.44)は抑えに再転向する意向で、エース左腕の吉川光夫(7勝6敗、防御率4.19)は巨人へトレード移籍。だが、先発の残り2、3枠は激しい争いとなりそうだ。

 昨季成績ではメンドーサ(7勝8敗、防3.88)、加藤貴之(7勝3敗、防3.45)が一歩リード。斎藤が先発として再起を図るなら、その2人に加え、インディアンス3Aから獲得した村田透、中村勝、浦野博司、新垣勇人、15年ドラフト1位の上原健太らに勝負を挑むこととなる。

■チーム防御率が断トツでリーグ1位の救援陣も激しい競争

 続いてリリーフ陣。昨季リーグ断トツトップの救援防御率2.67を記録しただけに、こちらも激しい争いとなる。昨季は増井の不振で中継ぎから抑えに回ったマーティン(19ホールド21セーブ、防1.07)をはじめ、谷元圭介(28ホールド3セーブ、防2.32)、宮西尚生(39ホールド2セーブ、防1.52)は盤石。守護神再転向を目指す増井のほか、石井裕也(22登板、防1.65)、鍵谷陽平(48登板、防4.23)、井口和朋(37登板、防3.86)、白村明弘(22登板、防2.63)、榎下陽大(16登板、防3.58)、武田久(5登板、防14.54)らもいる。中継ぎを務める右のリリーバーでは150キロ超の直球で攻める投手が多いだけに、140キロ台の直球、フォークを丁寧にコーナーに集める技巧派の斎藤はブルペン陣のスパイスとなりそうだが……。

 今季から新庄剛志、森本稀哲、陽岱鋼らが付けた背番号1を背負う。「ファイターズの1番と言ったらスターの背番号。現状の成績で1番には結びつかない。戸惑いというか、『自分が1番を付けていいのか』という気持ちもありました。その思いはあるんですけど、やるしかないという気持ちしかない」と不退転の決意で臨む。

 昨季の開幕ローテーションは大谷、メンドーサ、有原、吉川、バースが務め、開幕戦のブルペンには加藤、増井、藤岡好明(開幕直後にDeNAへトレード)、井口、鍵谷、高梨、谷元、マーティンが入った。強力投手陣を誇る日本ハムで開幕1軍入りへは激しい争い。復活を目指す斎藤が勝ち残ることが出来るか注目だ。

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