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MLBキャンプインまで約1か月 日本人選手所属チームに必要な最後の補強


年明けから1週間が経ち、いよいよメジャーもキャンプインまで残すところ約1か月となった。各球団ともに着々と戦力補強をしてきたが、ワールドシリーズ制覇の目標に向けて、残り1か月でさらなる選手層拡大に努めたいところだ。米スポーツ専門局「FOX Sports」公式サイトでは「全球団に残された補強課題」と題した特集を組み、メジャー30球団がキャンプインまでに取り組むべき補強を提案している。果たして、日本人選手が所属する球団には、どんな課題が残されているのだろうか。

■レンジャーズとドジャースは内野に弱点?

 年明けから1週間が経ち、いよいよメジャーもキャンプインまで残すところ約1か月となった。各球団ともに着々と戦力補強をしてきたが、ワールドシリーズ制覇の目標に向けて、残り1か月でさらなる選手層拡大に努めたいところだ。米スポーツ専門局「FOX Sports」公式サイトでは「全球団に残された補強課題」と題した特集を組み、メジャー30球団がキャンプインまでに取り組むべき補強を提案している。果たして、日本人選手が所属する球団には、どんな課題が残されているのだろうか。

 まずは、ダルビッシュ有投手を擁するレンジャーズ。今オフは目立った補強の動きはなく、大きな契約といえばFAだった先発キャッシュナーを獲得したくらいだ。その他のポジションは現有戦力で賄えているが、唯一補強し切れていないのが「一塁もしくはDH」だ。フィルダーは首の故障で昨季途中に引退。その後を引き継いだモアランドはレッドソックスへFA移籍した。現段階では若手ルアが一塁、同じく若手ギャロがDHの有力候補だが、記事では「2人の同時起用は優勝を狙うチームには危険」と、優勝には実績のある選手を獲得するよう提案している。

 メジャー2年目を迎える前田健太投手のドジャースに必要な補強は「二塁手」だ。「ドジャースはこの問題に触れようとすらしていない」と指摘される二塁は、ドジャース内野陣で唯一のウィークポイント。昨季までベテランのアットリーが守ったが、今季は若手ヘルナンデスが任されることになりそうだが、やや物足りなさがあることは否めない。同時にFA市場に残る二塁手は、アットリーを筆頭に旬を過ぎたベテランばかり。トレードという手もあるが、補強したくてもできないのが本音かもしれない。

■プレーオフ進出に求められる補強は…「先発投手」

 そして、その他の5チームに共通する補強ポイントは「先発投手」だ。田中将大投手のヤンキースは、田中、サバシア、ピネダのローテ入りが確実。4、5番手をセベリーノ、ウォーレン、ミッチェルら若手が競う予定だが、記事では「セベリーノは救援向きだし、今季ウォーレンのWHIPは4.50となる予測」と指摘。「これではプレーオフは難しい」と手厳しい。

 イチロー外野手と田澤純一投手を擁するマーリンズは、昨年エース右腕フェルナンデスが急逝。今オフにボルケスとロックを獲得したが、フェルナンデスを失った穴は埋められていない。現段階で、ボルケス、チェン、コンリー、コーラー、ロックと先発5人が揃うが、「チームをポストシーズンには導けないだろう」と酷評。もう1人、勝ち星が計算できる実績ある先発を加えたいところか。

 上原浩治投手が移籍したカブスで問題視しているのは「先発投手が手薄なファームシステム」。現時点で、先発5番手にはモンゴメリーが予想され「役目を全うするだろう」としているが、それに続く選手層が薄く「先発投手の誰かが怪我をしたら深刻」と指摘している。108年ぶり世界一の後で狙う連覇のためにも、補強しておきたいところだろう。

 今季から青木宣親外野手が加入するアストロズは、今オフに積極補強を行ったため「現戦力で十分戦えそう」という評価だが、「先発投手の層が厚いに越したことはない」という“安全策”のススメ。岩隈久志投手のマリナーズは、先発ローテの一角だったウォーカーをトレードで失ったため、先発の補強を提案されていたが、記事が出た直後にオリオールズからトレードでガヤルドを獲得。見事、最後の穴を埋めてみせた。

 残り1か月でどんな補強がされるのか。各球団が見せる“ラストスパート”に注目したい。

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