オリックスの榊原翼が4日の福岡ソフトバンク戦で6回2安打無失点の好投。プロ初勝利はまたもお預けとなったが、チームのサヨナラ勝ちに大きく貢献した。

　7回にロメロのソロアーチで先制するも、9回に守護神・増井浩俊が同点打を許して迎えた9回裏、相手3番手の加治屋蓮を攻め、4番の吉田正尚がライトオーバーのサヨナラ打を放って接戦に終止符を打った。

　もちろん、この日のヒーローは試合を決めた4番だが、先発して6回を無失点に抑えた榊原のピッチングを称えないわけにはいかないだろう。プロ3度目の先発マウンド。2回1死1、2塁のピンチを2者連続三振で切り抜けると、3回、4回、5回と1四球のみの無安打ピッチング。6回2死から2安打目を許したが、盗塁を阻止して無失点を継続。6回を107球、2安打3四球8奪三振で無失点に抑え込んだ。

　「ストライクとボールの差がはっきりしてしまって、球数が増えてしまいました。4月に打ち込まれたホークス相手に力が入りすぎました」と榊原は自身の投球を振り返ったが、どれでもホークスの強力打線を封じたのは大きな自信になったのは間違いない。「榊原が本当によく投げてくれました。来年が楽しみですね」と福良淳一監督も若い力の台頭を喜んだ。来季こそプロ初勝利を。育成出身である61番のさらなる飛躍に期待したい。