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V奪還へ不可欠な若手の台頭、ソフトバンク17年ブレーク候補6選手は誰?


昨季、3年連続の日本一を逃したソフトバンクにとって、V奪回は17年シーズンの最大の目標となる。選手層が12球団随一であるのは、紛れもない事実。現有戦力だけでも今季の優勝候補の筆頭に挙げられるのだが、よりその可能性を高めるために、若い力による底上げも必要となる。

■選手層は12球団随一、ソフトバンクの2017年ブレーク候補は?

 昨季、3年連続の日本一を逃したソフトバンクにとって、V奪回は17年シーズンの最大の目標となる。選手層が12球団随一であるのは、紛れもない事実。現有戦力だけでも今季の優勝候補の筆頭に挙げられるのだが、よりその可能性を高めるために、若い力による底上げも必要となる。

 その候補となり得るのは、一体誰になるのだろうか。今季、飛躍が期待されるソフトバンクの若き力を探ってみる。

○高橋純平

 言わずと知れた15年のドラフト1位。ルーキーイヤーは、1月の新人合同自主トレで左のスネを痛めて早々に出遅れた。県岐阜商3年の夏に痛めた右太もも裏が完治しないままに練習を続けていたことも、体のバランスを崩す要因となっていた。左スネと右太もも裏を完治させ、崩れた体のバランスを整えるために、まずは体作りから1年がスタートした。

 ただ、その素材は紛れもなく一級品。素質の片鱗を見せたのが、フレッシュオールスターだ。全ウエスタンの先発としてマウンドに上がると、自己最速を更新する154キロを記録した。昨季は他のドラフト同期が主に3軍戦で出場を続ける中で、高橋はウエスタン・リーグ中心に起用。7試合に投げて2勝1敗、防御率2.22という数字を記録した。

 まだ、体の強さには物足りなさが残り、制球面にも課題がある。オフ期間中にしっかりと体を鍛え、キャンプでアピール出来れば、1軍の枠に食い込む可能性は十分。それほどまでに、秘める潜在能力は高い。

■14年ドラ1右腕、抜群の身体能力誇る大砲

○松本裕樹

 高橋の1歳年上にあたる14年のドラフト1位右腕。入団当初は右肘の炎症を抱えており、ルーキーイヤーのほぼ1年間をその治療と体作りに専念していた。2年目は3軍戦などで徐々に結果を出していき、ウエスタン・リーグで9試合に登板。5勝1敗、防御率3.06という好成績をマークした。

 昨季の本拠地最終戦となった9月30日の楽天戦(ヤフオクドーム)では7回からマウンドに上がり、1軍デビュー。先頭の三好に本塁打を食らい、プロ初登板第一打者に被本塁打という史上71人目の珍記録を樹立したものの、その後はキッチリと抑えた。

 この時の最速は141キロ。速球派の高橋とはタイプが異なり、制球とキレで勝負する投球スタイルだ。16年のドラフト1位・田中正義と、3人のドラ1右腕の誰が真っ先に1軍に定着するだろうか。

○真砂勇介

 昨季、10月末から行われた「WBSC U-23ワールドカップ」で大会MVPに輝いた大砲。打率.387、4本塁打12打点の好成績をマークした。

 12年のドラフト4位でソフトバンクに入団。3軍戦などでじっくり経験を積み、4年目になって、ようやくその能力が花開き始めた。ウエスタン・リーグで319打数94安打7本塁打44打点。抜群の身体能力を誇り、チーム全体を見渡しても、最もスタメン奪取を期待させる存在だ。

■若き捕手たちにもチャンス到来か

○甲斐拓也or山下斐紹or栗原陵矢

 若い正捕手候補たちがこの3人だ。昨オフに長らくチームを支えてきた細川亨が退団(その後、楽天へ移籍)。高谷裕亮、鶴岡慎也のベテラン2人が健在とはいえ、この3人にとっては紛れもないチャンスが到来していると言える。

 まず、捕手3人制となれば、1軍の枠に1つの空席が出来る。さらに言えば、高谷、鶴岡といえども、チーム内では、絶対的な存在とまではいかない。捕手の育成はチーム内の課題となっており、それは工藤公康監督をはじめ、首脳陣も認識している。

 さらには、達川光男氏がヘッドコーチに就任。バッテリー部門に強い影響力をもたらすと見られる。強肩と守備を武器とする甲斐拓也、打てる捕手としての可能性を秘める山下斐紹と栗原陵矢、さらに挙げれば、昨季途中に支配下登録された張本優大、そして、ルーキーの九鬼隆平……。最も大きな変化が起こるとすれば、捕手かもしれない。

 ここに挙げた選手以外にも、例えば、上林誠知や牧原大成、塚田正義などなど、楽しみな存在はいる。どの選手もファームでの成績を見れば、他球団ならば1軍の戦力となっていてもおかしくはない面々ばかり。誰が殻を突き破り、台頭してくるのだろうか。

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