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中日・浅尾が涙の現役最終マウンド!「野球をやっていてよかった」

中日―阪神23  9回、引退登板を終え、岩瀬(左)と交代する中日・浅尾。右は森監督=ナゴヤドーム【写真提供:共同通信社】


 中日の浅尾拓也が29日の阪神戦で現役最後のマウンドに上がった。

 9回に登板した浅尾は、中谷に5球ストレートを続けてフルカウントとなった後、最後はフォークボールで空振り三振を奪った。打者1人限定の引退登板で、前日に通算1000試合を達成したばかりの岩瀬にスイッチ。リーグ連覇した2010、11年には勝利の方程式として鉄壁のリレーだった2人は、交代の際にマウンド上で抱き合った。

 試合後には、同じく今季限りでの引退が決まった野本圭とともに引退セレモニーを行った。浅尾は「本当に助けられた」という首脳陣やスタッフ、「いつも味方でいてくれた」家族や親類、「カッコいい大好きな先輩、心の拠り所の同級生、弟みたいに可愛い後輩」同僚の選手それぞれに感謝の気持ちを述べた後、「初登板も、最後の登板も阪神だった」という中で、最後の対戦打者となった中谷に対して「全力で勝負してくれたことが、選手として本当に嬉しかった」とお礼の言葉を贈った。

 端正なルックスで絶大な女性人気を誇った浅尾の引退に、スタンドには号泣する女性ファンが多く見られた。最近数年間は故障に悩まされるシーズンが続いたが、大きな声援を受けた引退登板を「つらかった時期も多かったが、本当に野球をやっていてよかったと思う」と感慨深そうだった浅尾。地元・愛知県出身の最強のセットアッパーは「これからもずっとドラゴンズを応援していきたい」と、最後までチーム愛を見せた。