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大谷165キロ、斎藤佑復活ならず…大逆転V日本ハム、2016年10大ニュース


日本ハムは2016年、最大11.5ゲーム差をひっくり返して4年ぶりにパ・リーグ制覇。ポストシーズンでもソフトバンクとのクライマックスシリーズ最終ステージ、広島との日本シリーズを勝ち抜き、10年ぶりの日本一を飾った。そんな日本ハムの10大ニュースをピックアップし、今季を回顧する。

■11.5差大逆転でリーグV&日本一、大谷は3つランクイン

 日本ハムは2016年、最大11.5ゲーム差をひっくり返して4年ぶりにパ・リーグ制覇。ポストシーズンでもソフトバンクとのクライマックスシリーズ最終ステージ、広島との日本シリーズを勝ち抜き、10年ぶりの日本一を飾った。そんな日本ハムの10大ニュースをピックアップし、今季を回顧する。

◯大逆転リーグV&日本一

 6月24日時点で首位・ソフトバンクと最大11.5ゲーム差あったが、同19日の中日戦(ナゴヤドーム)から07年の球団記録を更新する15連勝を達成。8月25日のロッテ戦(QVCマリン)で今季初めて首位浮上した。ゲーム差0で臨んだ9月21、22日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)で2連勝。28日の西武戦(西武プリンスドーム)で4年ぶり7度目のリーグ優勝を決めた。ソフトバンクとのCS最終ステージ(札幌ドーム)では4勝2敗(アドバンテージ1勝を含む)で日本シリーズ進出。広島との日本シリーズでは第1、2戦で連敗したものの、第3戦から4連勝。10月29日の第6戦(マツダスタジアム)で06年以来10年ぶり3度目の日本一を飾った。

◯大谷翔平、日本最速165キロ

 10月16日、ソフトバンクとのCS最終ステージ第5戦(札幌ドーム)で「3番・DH」から9回に指名打者を解除して登板。1死の吉村への初球、自身の日本最速を1キロ更新する165キロを計測。計3球でマークした。フォークは151キロを記録した。

◯大谷翔平、投手先頭打者アーチ

 7月3日、ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)で「1番・投手」で先発。初回先頭、中田が初球で投じたスライダーを強振。右中間席へ飛び込む右越え10号ソロとなった。「1番・投手」で先発するのはプロ野球3人目、本塁打は史上初めてだった。

◯大谷翔平、来オフにもメジャー挑戦

12月5日、札幌市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、7000万円増の2億7000万円で一発サイン。その席上で球団から17年オフ以降にポスティング・システムでのメジャー移籍を容認された。球団では10月から大谷のメジャー挑戦を認める方向で調整していた。

◯中田翔、2年ぶり打点王

 不動の4番として141試合出場。打率.250、25本塁打で3年連続100打点超えとなる自己最多110打点をマークした。月間打率は6月が打率1割台、それ以外はすべて2割台と爆発的な打撃はなかったが、5月29日の楽天戦(コボスタ宮城)、8月7日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)で1試合5打点を記録。3・4月、5月、8月と月間20打点超えした。

■斎藤佑復活ならず背番号18→1へ、かつてのV戦士が退団

◯増井浩俊、守護神→先発

 昨季球団タイ記録の39セーブをマークしたが、今季は6月中旬までクローザ―として防御率6.30と大不振。7月10日に栗山監督から先発転向を命じられた。6年ぶり先発勝利となった8月18日のオリックス戦(札幌ドーム)から7戦全勝を飾るなど自身初の2桁10勝。10勝3敗、防御率2.44の好成績を残した。12月1日の契約更改交渉後の会見で、来季から抑えに再挑戦する意向を明かした。

◯斎藤佑樹、復活ならず

 昨年オフから先発として勝負したが、開幕2軍スタート。5月5日に中継ぎとして1軍初昇格。初先発だった6月29日の西武戦(札幌D)では5回途中2失点。7月13日のオリックス戦(京セラドーム大阪)で5回無失点も勝ち星は付かず、同28日の西武戦(西武プリンスドーム)では4回途中5失点で初黒星を喫した。11試合に登板(先発は3試合)し、0勝1敗、防御率4.56で3年ぶり勝ち星なし。CS、日本シリーズでの登板機会もなかった。来季から背番号18から早実、早大時代にも背負った「1」に変更。先発、中継ぎとポジションにこだわらず、再起を図る。

◯レアード、初の本塁打王

 全143試合出場し、打率.263、97打点。自己最多39本塁打で自身初の本塁打王に輝いた。12本塁打を放った5月に月間MVPを獲得。日本シリーズでは打率.273、3本塁打、7打点でMVPに選ばれた。三塁手部門のベストナインにも選出された。オフに来季年俸3億円+出来高の2年契約を結んだ。

◯高梨裕稔、新人王

 シーズン序盤は中継ぎだったが、6月上旬から先発ローテーション入り。先発転向後は負けなしの8連勝を記録するなど、自身初の2桁となる10勝(2敗)を挙げた。防御率2.38も堂々の数字で入団3年目ながら新人王に輝き、チームの4年ぶりリーグ制覇、10年ぶり日本一に貢献した。

◯12年V主力退団

 不動のセンターだった陽岱鋼が11月7日に国内FA権の行使を表明。12月14日に巨人と5年総額15億円超の大型契約で合意した。通算82勝をマークした技巧派左腕・武田勝は9月23日の会見で今季限りで現役引退を表明。また、12年リーグMVPに輝いた左腕・吉川光夫が大田泰示外野手、公文克彦投手との交換トレードで石川慎吾外野手とともに巨人へ移籍した。

 2017年は球団初の連続日本一がかかったシーズンとなる。栗山英樹監督がどのようなマジックを繰り出し、大谷翔平がどのような進化を見せるのか―。来季も日本球界を大きく盛り上げてくれそうだ。

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