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監督休養、オレ流GM退任…19年ぶり最下位・中日の2016年10大ニュース


2016年の中日は大敗し、19年ぶりの最下位に沈んだ。シーズン中には成績不振で谷繁監督が休養し、森繁和ヘッドコーチが監督代行に。シーズン後は新監督を招かず、昇格する形となった森新監督が誕生した。

■谷繁監督はシーズン中に“解任”、落合GMは任期満了で退任

 2016年の中日は大敗し、19年ぶりの最下位に沈んだ。シーズン中には成績不振で谷繁監督が休養し、森繁和ヘッドコーチが監督代行に。シーズン後は新監督を招かず、昇格する形となった森新監督が誕生した。ドラフトが成功し、ファームでも若手が成長中。期待が膨らむ来季へ向け、2016年の出来事を10大ニュースで回顧する。

○新外国人ビシエド、史上初の開幕から3連発

 昨オフに加入したビシエドが開幕戦から「4番・一塁」に座ると、いきなり3試合連続本塁打を放つ偉業を達成。被弾した阪神投手陣を震え上がらせた。来日1年目の外国人による開幕戦からの3戦連発はビシエドが史上初。キューバ出身の大砲は22本塁打をマークした。

○平田&大島、国内FA権取得も行使せず残留

 主力の大島洋平、平田良介両外野手がシーズン中に国内FA権を取得。心は揺れたが、中日愛を貫いた。地元出身の大島は3度目の交渉で複数年契約など好条件を提示され、球団の熱意で残留の決意が固まった。平田も揺れ動いたが、11月上旬に残留を決断し、複数年契約で合意。2017年も竜のためにバットを振る。

○谷繁監督事実上解任、チームも19年ぶり最下位

 8月9日、谷繁元信監督の休養が発表された。最下位低迷の責任を問われた事実上の解任劇。佐伯貴弘守備コーチとともに休養となった。監督1年目の14年は4位、15年は5位。休養時点で43勝58敗3分けと大きく負け越していた。森繁和ヘッドコーチが監督代行を務め、立て直しを図ったが、19年ぶりの最下位に終わった。

○落合GMが任期満了で退任、大野名スピーチも

 落合博満GMが契約満了により、来年1月末で退任することが12月20日に発表された。GM就任時はコストカットを大々的に断行。20選手以上の年俸を減額制限いっぱいで削り、8億円以上の人件費を削減したが、チームは低迷した。それでも、シーズン最終戦後、選手会長の大野が「『来年も応援をよろしくお願いします』と軽々しく口にできません。我々にできることは『ドラゴンズを応援したい。選手と一緒に戦いたい』と思っていただけるようなチーム作りをしていくこと」と話す言葉はファンの心を打った。

○ドラフト1位・小笠原、高卒1年目でプロ初勝利

 ドラフト1位で入団した左腕・小笠原慎之介が9月4日の巨人戦で12試合目(先発9試合目)の登板にして、7回3失点でプロ初勝利。中日での高卒新人の勝利は今中慎二以来となり、東海大相模高3年夏に甲子園を制した大物ぶりを見せつけた。今年は15試合で2勝6敗。来季のローテ入りが期待される。

■親子鷹で期待の外野手出現、ベテラン左腕は現役最年長に

○近藤弘基が初出場猛打賞、父は初登板ノーヒッター真市氏

 プロ野球史上唯一の初登板ノーヒットノーランを記録した中日・近藤真市投手コーチを父に持つ育成2年目の弘基外野手が7月14日に支配下登録され、初出場となった8月2日の巨人戦(ナゴヤドーム)でいきなり3安打猛打賞の大活躍。父と同様に初舞台での勝負強さを見せつけ、来年以降、親子鷹の活躍に期待が集まる。

○荒木が高木守道氏に並ぶ球団最多盗塁

 荒木雅博内野手が6月30日の巨人戦(東京ドーム)に代走で出場し、高木守道元監督の持つ球団最多タイの通算369盗塁を決めた。39歳のシーズンを終えて通算373盗塁。来年にはあと39本に迫った2000安打の大記録にも挑む。

○ドラフト1位に2球団競合で柳裕也獲得

 東京六大学で歴代8位の338奪三振をマークした明大・柳裕也投手をDeNAとの競合の末、引き当てた。リーグ戦では通算23勝8敗。名門・横浜高出身の右腕は即戦力としての期待が大きい。ローテーション入り、さらには新人王に注目が集まる。

○小笠原2軍監督、就任1年目で大健闘

 日本ハム、巨人でも活躍し、今季から就任した小笠原道大2軍監督が大健闘。就任1年目ながらウエスタンリーグで若竜とともに奮闘し、ソフトバンクに次ぐ2位に。5年ぶりの優勝こそ逃したが、12年から3年連続最下位を経て、15年4位だった低迷期を脱出することに成功した。

○岩瀬が612日ぶり登板、来季から現役最年長に

 岩瀬仁紀投手が左肘の違和感などを乗り越え、4月9日の巨人戦(ナゴヤドーム)で612日ぶりに1軍マウンドに上がった。今季はセーブこそつかなかったが、15試合に登板。DeNA・三浦大輔投手の引退により、来季からは現役最年長となる。通算904試合に登板し、歴代最多402セーブを挙げる鉄腕。プロ19年目の2017年に復活はなるか。

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