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侍ジャパン

“平成の怪物”・松坂大輔の今季を振り返る


◆ 今季の松坂を振り返る

 プエルトリコで行われたウインターリーグに参戦した松坂大輔(ソフトバンク)が現地時間28日(日本時間29日)、アグアディヤ戦に先発登板し、今季最長となる7回を投げ1失点に抑えた。この登板がウインターリーグ最後のマウンドとなった松坂は、日本球界に復帰してから2年のシーズンを終えた。

 昨季は右肩の手術などで一軍登板がなしに終わったが、今季は10月2日の楽天戦で日本球界では3648日ぶりにマウンドにあがった。そこで、松坂大輔の今季の投球成績を振り返っていきたい。

◆ 二軍でも苦しいマウンド…

 3月16日に行われた西武とのオープン戦に登板した松坂だったが、開幕は二軍スタート。今季初登板となった4月14日の阪神戦は1回無失点に抑えたが、春先は打ち込まれるシーンが目立った。

 特に先発した5月14日の広島(マツダ)との二軍戦では、先頭の野間峻祥に先頭打者本塁打、2回には土生翔平に満塁本塁打を浴びるなど、2回途中9失点と大乱調。同日の試合で右手に違和感を覚えた松坂は実戦から遠ざかり、約3カ月近くリハビリに専念した。

 8月25日の広島との二軍戦で、103日ぶりに実戦復帰を果たすと、1イニングをパーフェクトピッチング。続く9月3日の巨人戦では敗戦投手になったものの、5回を1失点に抑える投球を披露した。

 その後の2試合の登板もまずまずの投球を見せ、一軍の登板に向けてアピールした。

【二軍戦成績】
9試 1勝4敗 防4.94
<投手成績>
4月14日 阪神戦
- 1回 1安打 0四死球 0三振 0失点

4月20日 中日戦
● 2回 4安打 3四死球 1三振 2失点

4月27日 中日戦
● 4回 5安打 2四死球 1三振 3失点

5月4日 オリックス戦
- 4回 2安打 2四死球 3三振 0失点

5月14日 広島戦
● 1回2/3 7安打 3四死球 1三振 9失点

8月25日 広島戦
● 1回 0安打 0四死球 0三振 0失点

9月3日 巨人戦
○ 5回 2安打 0四死球 3三振 1失点

9月10日 オリックス戦
- 3回 0安打 7四死球 0三振 0失点

9月25日 阪神戦
● 2回 3安打 0四死球 1三振 2失点

◆ 3648日ぶりの一軍マウンドも…

 10月2日の楽天戦で、西武時代の2006年10月7日、プレーオフ(当時)でのソフトバンク戦以来、3648日ぶりに一軍の公式戦のマウンドに帰ってきた。

 久しぶりの日本での一軍登板となったが、連続四死球で無死満塁のピンチを招くと、ペゲーロに対しても制球が定まらず、押し出し四球で失点。その後も、茂木栄五郎のタイムリーなどで失点した松坂は、打者10人に対して3安打4四死球2奪三振5失点と苦しいマウンドになった。

【一軍成績】
1試 0勝0敗 防18.00
<投手成績>
10月2日 楽天戦
- 1回 3安打 4四死球 2三振 5失点

◆ ウインターリーグ最終登板で7回1失点

 ソフトバンクに加入してから2年間で、一軍登板わずか1試合の“平成の怪物”は、体を休めることなく、プエルトリコのウインターリーグに参戦。

 初登板となった12月3日(現地時間4日)のカグアス戦は4回を投げて1安打に抑えたものの、6四球と制球に苦しんだ。それでも、13日のカグアス戦では5回1失点と先発としての最低限の役割を果たすと、ウインターリーグ最後の登板となった28日のアグアディヤ戦で、今季自己最長となる7イニングを投げた。

 来季は3年契約3年目を迎える松坂。西武時代には史上初となる高卒1年目から3年連続最多勝、日本のエースとしてWBCでは2度の世界一に貢献、メジャーではレッドソックス時代の08年に18勝をマークするなど野球界を引っ張ってきた。近年は故障に苦しみ、全盛期のような力を発揮することができていないが、来季こそ一軍のマウンドで輝く姿をファンに見せたいところだ。

【ウインターリーグ成績】
4試 0勝3敗 防2.70
<投手成績>
12月3日 カグアス戦
●4回 1安打 6四球 2三振 2失点

12月13日 カグアス戦
●5回 1安打 2四球 3三振 1失点

12月20日 サントゥルセ戦
●4回 6安打 1四球 3三振 2失点

12月28日 アグアディヤ戦
- 7回 3安打 2四球 3三振 1失点