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プロ野球

巨人・菅野、広島・ジョンソン 2年連続でハイレベルなタイトル争いを繰り広げる


 今季、防御率2.01を記録した菅野智之(巨人)がセ・リーグの最優秀防御率のタイトルを獲得した。2位はジョンソン(広島)の防御率2.15だった。ちなみに昨季は防御率1.85のジョンソンが同タイトルを獲得し、1.91の菅野が2位。この2年、2人がレベルの高いタイトル争いを繰り広げている。

 この2人の今季を振り返ると、菅野は5月終了時点で、81回を投げて、自責点5、防御率0.56と抜群の安定感を誇った。この間10試合に登板したが、6回未満で降板した試合は1度もなく、全ての登板で7イニング以上を投げた。

 その後は、6月24日のDeNA戦、3回途中9失点でノックアウトされたが、7月以降は春先のような完璧な投球といかないまでも、安定感のある投球を披露した。特に菅野は得点圏での被打率が.203と、ピンチを作っても走者をほとんどホームに還さなかった。

 ここ3年間、14年が防御率2.33、15年が防御率1.91、16年が防御率2.01と防御率2.50以上記録したシーズンはない。来季以降も安定した投球が期待できそうだ。

菅野智之
3・4月:防0.56 48回 自責3
5月:防0.55 33回 自責2
6月:防5.40 23回1/3 自責14
7月:防1.86 29回 自責6
8月:防3.00 24回 自責8
9月:防2.77 26回 自責8

 今季防御率2位だったジョンソンは、防御率3点台を記録した月は一度もなく、シーズンを通して好不調の波を作らなかった。

 特に今季は4回4失点で降板した7月27日の巨人戦以外、全て6イニング以上投げた。QS(6回3自責点以内)も26試合中24試合で達成し、QS率92.3%はリーグトップ。ジョンソンが投げれば、“最低限の仕事”をこなすというイメージを植え付けたのではないだろうか。

 また抜群の安定感を披露したジョンソンは、対中日戦5試合に登板して、防御率0.79(34回 自責点3)、対巨人戦が防御率1.20(30回 自責点4)、対阪神戦が防御率1.91(33回 自責点7)とお得意様の球団を作っていたのも特徴だった。

ジョンソン
3・4月:防2.28 43回1/3 自責11
5月:防1.66 38回 自責7
6月:防2.84 19回 自責6
7月:防2.52 25回 自責7
8月:防2.38 34回 自責9
9月:防1.29 21回 自責3

 この2年、菅野、ジョンソンがレベルの高い防御率争いを繰り広げている。ちなみに21世紀に入ってから防御率1位ジョンソン、2位菅野、1位菅野、2位ジョンソンのように2年連続で同じ投手で1位、2位となったのは今回だけ。来季も2人が最優秀タイトル争いを盛り上げていくのか注目だ。