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イチロー偉業、MLB公式サイトが特集 地元アナ告白「最初は多くの疑問あった」


今季史上30人目の3000安打を達成したマーリンズのイチロー外野手。「4番手の外野手」としてメジャー16年目のシーズンを迎えながら勝負強い打撃で安打を積み重ね、8月7日(日本時間8日)の敵地ロッキーズ戦で金字塔を打ち立てた。三塁打での達成はポール・モリター氏に続いて史上2人目、16シーズンでの到達はメジャー最速タイだった。

■イチロー3000安打は「2016年最高の瞬間」 MLB公式サイト特集「42歳で再生」

 今季史上30人目の3000安打を達成したマーリンズのイチロー外野手。「4番手の外野手」としてメジャー16年目のシーズンを迎えながら勝負強い打撃で安打を積み重ね、8月7日(日本時間8日)の敵地ロッキーズ戦で金字塔を打ち立てた。三塁打での達成はポール・モリター氏に続いて史上2人目、16シーズンでの到達はメジャー最速タイだった。

 MLB公式サイトでは26日(日本時間27日)、この金字塔を「2016年最高の瞬間」として改めて特集。マーリンズ番記者のジョー・フリサロ氏が関係者の証言とともに達成の瞬間を振り返っている。

 記事で最初に登場するのは試合を中継したFOXスポーツ・フロリダの実況アナウンサーであるリッチ・ウォルツ氏。同氏は「個人的に、3000安打達成を目撃できて非常に嬉しく思います」と振り返り、「彼が(最初にマリナーズの)スプリングトレーニングに来た時、私はシアトルにいたんです。彼のスイングや能力はメジャーレベルなのかどうか、多くの疑問がありました」と正直に告白している。

 イチローがマリナーズでメジャーデビューを果たしたのは27歳の時。当初は周囲の懐疑的な視線もあったが、1年目で首位打者と盗塁王に輝き、新人王とMVPを同時受賞。以来、10年連続200安打以上を放つなど、驚異的なペースで安打を量産してきた。

■ローズ氏「イチローはとてつもない打者」「彼は殿堂入りする」

 16シーズンでの3000安打到達はメジャー最多安打を誇るピート・ローズ氏に並ぶ偉業。記事では「27歳にして初めてMLBに来た選手が3000安打クラブの一員に加わるのは、理解しがたいこと」とレポート。また、前年の2015年に低迷していたことを踏まえ、「彼は42歳にして再生を果たした。打率.291、出塁率.354、長打率.376を記録した。シーズン当初、彼は3000安打まで残り65本としていた。2015年の打率は.229だった。多くの人が終わりに近づいているのではないかと考えていた」とその復活劇に感服している。

 関係者の称賛の声も紹介しており、ピート・ローズ氏は「3000安打を記録した選手は誰だって、素晴らしい打者なんだ」、「イチローはとてつもない打者だよ。3000安打を記録したことで、彼は殿堂入りするだろうね」とコメント。 殿堂入りの名選手、ハンク・アーロン氏も「500本塁打や他の偉大な記録について話すことはある。しかし、彼は3000安打を放ったことで、日本と米国の両方で、非常に安定して成績を残していたことがわかる」とその功績を高く評価している。

 また、イチローは今年10月で43歳となったが、マーリンズのドン・マッティングリー監督は記事の中で「年齢に関する話は止めようじゃないか。イチは外野全ポジションを守れるんだ」と年齢の話題を一蹴。40歳を超えてなお存在感を放つベテランを称賛している。

 来季メジャーで17年目を迎えるイチロー。次はどのようなドラマを見せてくれるのか。多くのファンが注目している。

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