中日―広島２２ 　プロ初完封で４勝目を挙げ、ガッツポーズする中日・笠原＝ナゴヤドーム【写真提供：共同通信社】

　中日の笠原祥太郎が7日の広島東洋戦でプロ入り初完封勝利を達成。自己最多となる133球の力投で今季4勝目を挙げた。

　「疲れました」とお立ち台の第一声で本音をこぼした笠原。しかし、その笑顔が充実感に満ち溢れていた通り、③連覇に向けて突き進む首位・広島東洋を見事に牛耳ってみせた。

　笠原は課題の立ち上がりを乗り切ったことでペースを掴んだ。1回表に2つの四球を与えて1死1、2塁のピンチを招くも、「初回にピンチを招いて失点というパターンが多いので、失点だけはしないように気持ちを入れて投げました」と、鈴木誠と松山をレフトフライに。初回の難を凌ぐと序盤の4回を1安打に抑えた。

　中盤は走者を出しながらも粘りの投球を展開する。2点リードの5回表に2死2塁のピンチを迎えるも、野間をピッチャーゴロ。6回表1１死から丸に四球を与えたが、続く鈴木誠を見逃し三振。松山の打席で女房役の松井雅が盗塁を阻止するアシストに助けられて難なく乗り切ることに成功した。終盤は味方の堅い守りに背中を押されて9回のマウンドへ。3番の丸から始まるクリーンアップを３者凡退に抑えて１人で投げ切ってみせた。

　笠原はこの試合で自身4連勝を飾り、「完封は初めてなので自信になります。日々の練習からレベルアップを目標にやっているので、それができているのかなと思う」と確かな手応えを口に。「この流れに乗って投げる試合は全部勝てるように精一杯投げたい」と全勝宣言まで飛び出した2年目左腕がたくましさを増している。