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「ぶっちゃけ投手で見たい」―元メジャー岩村氏が投手・大谷を熱望する理由


来オフにもポスティングシステム(入札制度)を利用してのメジャー移籍が噂される日本ハム大谷翔平投手。移籍は実現しても来オフ以降の話だが、アメリカでも「ショウヘイ・オオタニ」の名前はニュースを賑わせている。

■打者・大谷の「ヘッドスピードは驚異」と絶賛も…

 来オフにもポスティングシステム(入札制度)を利用してのメジャー移籍が噂される日本ハム大谷翔平投手。移籍は実現しても来オフ以降の話だが、アメリカでも「ショウヘイ・オオタニ」の名前はニュースを賑わせている。日本では“二刀流”で活躍する22歳が、メジャーには打者で行くのか、投手で行くのか、あるいは二刀流のまま行くのか、誰もが気になるところ。そんな中、「ぶっちゃけ、俺はピッチャーとして見たい」と話すのが、元メジャーリーガーで現在はルートインBCリーグ・福島ホープスで選手兼任監督を務める岩村明憲氏だ。

 メジャーで4年を過ごし、ワールドシリーズにも出場した岩村氏は、打者として成功する難しさ、そしてメジャー投手のレベルの高さを、自身の肌を通じて体験した。逆方向に強く弾き返す打撃で、ヤクルト時代は2004年に44本塁打を記録した岩村氏は、打者・大谷も高く評価する。

「あのヘッドスピードは驚異だよね。ボールをバットで捉えるポイントも近い。反対方向にあれだけ飛ぶって、やっぱりポイントが近くないと飛ばないから。まだまだ荒削りな部分はあるけど、22歳であれだけの打撃ができるっていうのはスゴイよね。魅力がある。でも、ぶっちゃけ、俺はピッチャーとして見たい」

■武器は165キロ速球、「メジャーの投手でもチャップマンしかいない」

 大谷は規定打席に達成していないものの、今季は22本塁打、67打点を記録。さらに、OPS(出塁率+長打率)は1.004をマークし、パ・リーグでトップ柳田悠岐の.969を超え、セ・リーグでは筒香嘉智(1.110)、山田哲人(1.035)、鈴木誠也(1.015)に迫る数字を残した。それでも「ピッチャーとして見たい」と話す理由とは……。

「だって、165キロの球を投げるんだよ。メジャーの投手でも165キロを投げるのはチャップマンしかいないわけだから。160キロで投げる投手は他にもいるけど、165キロまでは出せない。これは貴重ですよ。打者として見た場合、メジャーには彼くらいの打者は普通にいる。だから、彼が投げる165キロの球に、メジャーの打者がどう反応するか見てみたいよね。

 ただ、さっきも言った通り、投手としても打者としても、22歳という年齢でここまでできるのはスゴイ。野球選手は23、24歳くらいまではワーッと成長して、そこから円熟味が増して、脂が乗るのが28とか29歳くらい。そう考えると、ここからさらに伸びて深みを増すポテンシャルを持った大谷くんには、日本人の夢が詰まっているんですよ。みんなが期待している」

 日本で前人未踏の“二刀流”の道を歩み続ける大谷は、近い将来アメリカでどんな活躍を見せてくれるのか。移籍が実現するその日まで、日本人が大谷に託す夢は大きく膨らんでいく。

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