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MLB1年目で圧倒的成績の元阪神・呉昇桓、来季もクローザーの座守れるか?


韓国人クローザーの呉昇桓投手は今季、メジャー1年目から圧倒的な成績を残した。来季もワールドシリーズ制覇11度を誇る名門で重要な存在となることは間違いない。ただ、米メディアは2014年に45セーブ、15年に48セーブを挙げたローゼンタールが、クローザーに返り咲く可能性があることも指摘。FOXスポーツ(電子版)が「セントルイス・カージナルス:2017年、トレバー・ローゼンタールがクローザー務めるべきか」とのタイトルで特集記事を掲載した。

■地元メディアが特集、「ローゼンタールがクローザー務めるべきか」

 韓国人クローザーの呉昇桓投手は今季、メジャー1年目から圧倒的な成績を残した。昨季限りで阪神を自由契約となり、カージナルスに入団。序盤は中継ぎを務めたが、トレバー・ローゼンタールの不振もあり、シーズン途中からクローザーに就任した。今季は76試合に登板し、6勝3敗14ホールド19セーブ、防御率1.92。まさに圧倒的な成績だった。

 来季もワールドシリーズ制覇11度を誇る名門で重要な存在となることは間違いない。ただ、米メディアは2014年に45セーブ、15年に48セーブを挙げたローゼンタールが、クローザーに返り咲く可能性があることも指摘。FOXスポーツ(電子版)が「セントルイス・カージナルス:2017年、トレバー・ローゼンタールがクローザー務めるべきか」とのタイトルで特集記事を掲載した。

 記事ではまず、ローゼンタールの能力を絶賛。「調子が良いときのローゼンタールは支配的なクローザーだ。(相手)チームは彼に不安を覚える。打者はローゼンタールからヒットを打つのに苦労する。彼らは打席で無我夢中になっていることに気付くだろう」。100マイル(約161キロ)を超える直球で打者を抑え込む右腕の投球は、好調時はまさに圧倒的と言える。

「ローゼンタールが45セーブ、48セーブを挙げた2014年と2015年は素晴らしい成績を残している。このシーズンで彼は308、そして287の打者と対決し、それぞれの年に87、83奪三振を記録している。信じ難い成績だ」

 ただ、今季はシーズン序盤から不調で、6月下旬には防御率が5点台中盤まで跳ね上がった時期もあった。「2016年、ローゼンタールは故障や呉昇桓がクローザーになったことから、シーズンの半分ほどしか出場していない」。13年は74試合、14年は72試合、15年は68試合に登板した右腕だが、今季は45試合のみ。2勝4敗14セーブ、防御率4.46と不本意な成績に終わった。

■来季終了後は「自身の市場価値を試したい」?

 一方で、呉昇桓は韓国、日本と安定した数字を残し続けており、記事でも「大まかに言うと、各シーズン、呉は30から50セーブを挙げている。このことが疲弊し故障を抱えているローゼンタールとクローザーを入れ替わる要因となった」と指摘。2017年はローゼンタールも再びクローザー候補になると言及しつつ「呉がクローザーを務め、ローゼンタールが試合終盤に備えてブルペンで待機することになるだろう。極めて理にかなうし、ローゼンタールは怪我から回復したことを示すことができる」と分析している。

 ただ、そこで問題となるが、来季いっぱいで呉昇桓の契約が切れるということ。来季年俸は275万ドル(約3億2200万円)と“破格“の韓国人右腕が「契約が完了したら自身の市場価値を試したいと述べている」と記事では紹介。カージナルスは契約延長に興味を示しているとした上で、「呉の代理人はこの契約は実現しないだろうと感じている。呉が市場価値を試したいという意向と一致している」と結論づけた。クローザーとしてMLBトップクラスの実力という評価を来季固めれば、その後は年俸が跳ね上がることは確実。「誰が彼を責められるだろうか」と理解を示している。

 呉昇桓の2018年以降の去就が流動的であれば、FAまで2シーズンかかるローゼンタールが本来の調子を取り戻し、クローザーに納まってくれたほうが、カージナルスとしては望ましい形と言えるかもしれない。呉昇桓が実力で自らのポジションを守り抜き、オフに大型契約を手にできるのか。活躍に期待したい。

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