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3年連続Bクラスも…西武は主力の多くが年俸増、新たな大台到達も2人


今季4位で3年連続Bクラスとなった西武は、ウィンターリーグ参加のため渡豪している駒月仁人、野田昇吾、本田圭佑の3人以外、全選手が契約更改を終えた。

■チームの主軸を担っていくべき選手たちに大型アップ用意

 今季4位で3年連続Bクラスとなった西武は、ウィンターリーグ参加のため渡豪している駒月仁人、野田昇吾、本田圭佑の3人以外、全選手が契約更改を終えた。

 4億1000万円で今季チーム最高年俸だった中村剛也内野手は、複数年契約中のため現状維持での更改となった。今季は108試合出場、打率.238、本塁打21、打点61と、いずれもここ3年で最も低い数字となった。来季は4年契約の最終年となる。中村本人も「(その後のことは)当然、考えています」と話しており、球団から更なる大型契約を勝ち取るためにも、巻き返しへ気合が入る。

 中村に代わり、来季のチーム最高年俸となったのはエルネスト・メヒア内野手。今季の3億円から66%アップの5億円に。加えて、3年契約も獲得した。来日3年目のシーズンを終えたが、毎年、本塁打王争いを演じ、もはや西武のクリーンアップの一角として欠かせぬ存在になった。特に今季は、主砲・中村が故障を抱え不調だったため、4番を任されることも。その中で、リーグ2位の35本塁打、同3位の103打点と過去最高の成績を残すなど、チームへの貢献度は絶大だった。4年目の来季は、中村とのさらに高い数字での本塁打王争いが見たいところだ。

 今後、チームの主軸を担っていくべき選手たちには、大型アップが用意された。辻発彦新監督から来季新主将に指名された浅村栄斗内野手は、55%増の1億5500万円で更改。リーグ3位の打率.309、同2位の172安打と結果を残した。来季からはいよいよ念願叶い、以前から熱望していた背番号『3』を継承することも決定。「重みのある番号ですが、これを機にどんどんレベルアップしていきたい。全ての項目でキャリアハイを目指す」と、活躍を誓う。

■牧田と菊池は1億円に到達、2億円到達の秋山は「一層結果を残さないと」

 秋山翔吾外野手も、打率.296と3割には届かなかったが、2年連続フル出場が評価され5000万円アップの2億円、さらに3年契約を勝ち取った。「複数年の最中は、数字が残せないと『緩んでいる』と言われることもあるので、一層結果を残さないといけない」と使命感に燃える。

 53盗塁で『盗塁王』のタイトルに初めて輝いた金子侑司内野手は、倍額の4800万円で更改した。プロ4年目で、初めてフルで1軍でプレーし(4月5日昇格以降)、129試合出場、122安打、33打点、打率.265と、いずれもキャリアハイの成績を残した。来季は、守備位置登録も「内野」から「外野」へと変更される。今季と同等以上の結果を出し、ここ数年チームのテーマだった右翼手の定位置争いに終止符を打ちたい。

 投手陣では、牧田和久が2500万円アップ、菊池雄星が4500万円アップで、それぞれ1億円に到達した。牧田は、複数年契約を打診されたが、「1年1年で勝負したい」と、単年契約でサイン。今季はプロ入り6年目で初めて中継ぎに専念し、「自分は中継ぎの方がチームへの貢献度は高いのかなと、手応えを感じた」と話した。一方で、岸孝之がFA権を行使して楽天に移籍したため、先発の枠も1枚空いた。これまで、先発でも毎年10勝近くは挙げてきただけに、来季どの位置で起用されるか注目だ。

 また、今季チーム最多の12勝を挙げた菊地には来季、いよいよ本格的にエースとしての役割が求められる。移籍した岸の穴をどこまで埋められるかで、チームの成績は大きく左右されるだろう。

 来季は、複数年契約を結んでいた中村、炭谷銀仁朗捕手が、それぞれ契約最終年を迎える。どのような活躍を見せ、その後の契約につなげていくのか、注目だ。(※金額は推定)

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