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プロ野球

ロッテ・デスパイネが退団 痛すぎるチームトップ24本塁打の穴


◆ デスパイネとの交渉打ち切り

 ロッテの林信平球団本部長は19日、ZOZOマリンスタジアムで「あんまり(交渉を)長引かせても仕方がない。政府には(交渉打ち切りの)回答を出しました」と、主砲・デスパイネとの交渉を打ち切ると発表した。

 デスパイネは今季チーム最多の130試合に4番打者で出場し、チームトップの24本塁打、92打点をマーク。今季ロッテのチーム打撃を見ると、打率はリーグ5位の.256、本塁打はリーグワーストの80本塁打、チーム得点もリーグ4位の582得点と貧打に喘いだ。

 特に本塁打はデスパイネに次いで多かったのが、自由契約となったナバーロの10本塁打。3番目に多かったのは、日本人選手チーム最多の8本塁打を記録した角中勝也と、デスパイネとナバーロが退団したことで長打力が一気に落ちる。デスパイネの退団はチームにとってかなりの痛手だ。

 林球団本部長はデスパイネに代わる新外国人の補強について「この穴はなかなか痛い。(新外国人については)年内にこだわらず、キャンプまでには落ち着かせたい。また皆さんに別の報告をできるようになんとかしたいと思います」と話す。

◆ 井上に期待

 仮に長打力のある新外国人を獲得した場合、活躍できるかは未知数。現有戦力の底上げが求められる。その中でも、長打力が売りの“アジャ”の愛称で親しまれる井上晴哉に注目だ。井上は今季二軍で打率.342でイースタン首位打者に輝き、本塁打はリーグ3位の15本、打点はリーグ9位の50打点をマークした。

 一軍では35試合の出場にとどまったものの、3月25日に行われた日本ハムとの開幕戦では、大谷翔平から2点タイムリーを放つなど、継続した活躍はできなかったが、短期間では存在感を示した。

 井上自身は好不調の波をなくすために「悪い時に、どういった対策をするかという引き出しを見つけようとしている」とシーズン中から試行錯誤した。また、今季ブレイクした細谷からは「ブレない軸を1つ作る事。バッティングの中の注意点として、ブレないことを1つ持っていて、年間通してやるとおっしゃっていた」とアドバイスをもらったそうだ。

 デスパイネの退団が確実となった今、長打を打てる選手は必要不可欠。来季プロ4年目を迎える井上が“24本塁打”の穴を埋める活躍ができるか注目だ。