BASEBALL GATE

プロ野球

燕打線を9回3安打無四球!中日・吉見が6年ぶりの完封勝利!

完封で4勝目を挙げ、ガッツポーズする中日・吉見=ナゴヤドーム【写真提供:共同通信社】


中日の吉見一起が10日の東京ヤクルト戦で、9回を3安打無四球ピッチングで、自身6年ぶりとなる完封勝利を挙げた。

 「チームは連敗していた。上位との差もない。(だからこそ)自分が連敗を止めるんだ。勝ってあしたの小笠原に繋ぐんだと、すべてをモチベーションにして投げたので。なにが良かったというよりも、最後まで集中力が続いたのかなと思う」とこの日の投球を振り返った吉見。奪った三振の数はわずか3つだったが、これぞ吉見の真骨頂。打たせて取るピッチングで14個のゴロアウトを積み上げてみせた。

 好投の要因を挙げるとすれば、東京ヤクルト打線の1番から4番までを完璧に封じ込めたことに尽きるだろう。特に試合の流れを手繰り寄せた場面は2度。まずは2番・青木から始まる打順を迎えた4回表、3人とも得意のスライダーで内野ゴロに打ち取り、直後の攻撃での自らのバットで放った先制タイムリーへと繋げた。2度目は2点リードで迎えた終盤の7回表、3番・山田哲からインコースのスライダーで空振り三振を奪うと、続くバレンティンと雄平を内野ゴロに仕留めて3者凡退。相手クリーンアップを封じ込め、反撃の糸口を作らせなかった。

 チームの連敗を5で止める今季4勝目を、自身2012年8月8日の広島東洋戦以来の完封勝利でマークした吉見。「今季のベストピッチングか?」とお立ち台で問われると即座に否定。「常に向上心を持ってやらなくちゃいけないですし、ベストピッチングよりもチームが勝てるピッチングが出来ればいいと思うので。また継続してやっていきたいです」と言い切った。まだまだベテラン健在だ。