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田澤純一、マ軍でもセットアッパーとして期待 地元メディア「深み与える」


レッドソックスからFAとなっていた田澤純一投手が、マーリンズと2年総額1200万ドル(約14億1700万円)で契約合意したと米複数メディアが報じた。マイアミの地元メディアも続々と日本人右腕獲得について伝えており、セットアッパーとして期待が高まっている。

■マーリンズと2年14億円で合意、初めてイチローとチームメートに

 レッドソックスからFAとなっていた田澤純一投手が、マーリンズと2年総額1200万ドル(約14億1700万円)で契約合意したと米複数メディアが報じた。マイアミの地元メディアも続々と日本人右腕獲得について伝えており、セットアッパーとして期待が高まっている。

 MLB公式サイトは「契約は1200万ドルと確認した。タザワの身体検査が終わるのを残すのみだ」と伝えた。「マーリンズは、ウインターミーティングでタザワがフリーエージェントのターゲットだと言及しており、交渉は大詰めを迎えていた」と説明。30歳の田澤が、17年は500万ドル(約5億9000万円)、18年は700万ドル(約8億2700万円)の年俸を手にすることにも言及している。

 さらに、田澤がイチロー外野手に続いて球団史上2人目の日本人選手になると紹介。マーリンズは今季終了後にイチローの契約延長オプションを行使しており、来季は3年目のシーズンを迎える。田澤は米球界9年目で初めてイチローのチームメートとなる。

 30歳の田澤は09年にレッドソックスに加入し、メジャー通算302試合登板で17勝20敗4セーブ78ホールド、防御率3.58の成績を残している。昨季は、53試合に登板して3勝2敗16ホールド、防御率4.17。防御率は2年連続で悪化したが、イニング数(49回2/3)を超える54三振を奪っていた。

 一方、マーリンズは今オフ、ブルペンの補強に力を注いでいたが、アロルディス・チャプマンはヤンキースに復帰し、ケンリー・ジャンセンはドジャースと再契約。FA市場で注目を浴びていた大物クローザーを獲得することは出来なかった。

■地元メディアも期待「7、8回にオプションに」「信頼できる投手」

 記事では、こういった動きを振り返りつつ、「タザワはマイアミの試合終盤に深みを与える」と評価。キャリア302試合で312奪三振を記録していることや、2016年の平均球速が93.27マイル(約150.16キロ)で、MLB平均の93.03(約149.79)を上回っていることを特筆。A・J・ラモスがクローザーを務めるとした上で、「カイル・バラクロウとタザワが7、8回のオプションとなる」と分析した。

 また、地元紙「サン・センチネル」は、マーリンズのドン・マッティングリー監督が先日、田澤について「私たちの好みだと分かったもう1人の男」と明かしたことを紹介している。

 さらに「球歴を遡って特筆すべきFA選手と再会するというマーリンズのオフシーズンのテーマは続いている。救援右腕のタザワの場合、それはフアン・ニエベス投手コーチのものだった」と指摘。マーリンズのニエベス投手コーチは13、14年にレッドソックスで田澤を指導していた。田澤は13年にセットアッパーとして71試合に登板し、5勝4敗25ホールド、防御率3.16でワールドシリーズ制覇に大きく貢献。翌14年も71試合に登板し、4勝3敗16ホールド、防御率2.86という好成績を残していた。

 田澤のマーリンズでの役割については「カイル・バラクロウ、デビッド・フェルプス、ニック・ウィットグレン、ブライアン・エリントンとともに、クローザーのA・J・ラモスの背後で信頼できる投手として中盤から終盤にかけて起用されると予想される」と分析している。

 14年ぶりの世界一を目指すマーリンズにおいて、田澤は守護神ラモスにつなぐセットアッパーとして、大きな役割を果すことになりそうだ。

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